時 | No Problem Net

鈴虫が秋の始まりを物語る静かなる夕べ。




だんだん涼しくなって参りました。




無音な夜、気持ちいい夜風、そんな夜長に、何だか気持ちが落ち着くワケで。




初秋に見るイーハトーヴ幻想、或いは銀河鉄道の夜などと、宮沢文学の世界に更ける傍ら、かすかに遠くで聞こえる祭りばやしの音色。




ノスタルジックにコラージュする何気ない想像と美音、そんな瞬間とは、詠嘆にもセンチメンタリズムが疼くものです。




デジタルデバイスが先行する日常、その昔当たり前だった事が、今ではとても貴重に感じ、そして不思議と優しくなれる。




歳を追うごとに時の流れが早瀬のように感じる日々、時にはストイックに、時には身を任せと、自分らしさという軸を見失わず、変化向上を意識し、ひたすら舟を漕いではいるが、こういった何気ない瞬間に顔を覗かせる、僅ながらのステレオタイプに、皮肉な笑みを浮かべてしまう自分がいる。




その昔、五つの赤い風船が、時は変わってしまったと、アングラの夜明けと共に唄っていたが、時は変化をもたらす光であり、自分らしさがある限り、未来は両手を広げ、優しく迎えてくれるはずです。




そんな未来予想図を描きながら、今宵は大いに更けるとしよう。