主婦ときどきグラフィックデザイナー
オオイシユカコです。
今となっては細かいことをあまり気にしなくなって、
どうでもいいっちゃどうでもいいのですが。
以前のとある勤め先で、私より目上の方々が何の抵抗もなく、
「デザイン作成」っていうことばを使うんですね。
なんかその、『作成』の部分が凄く引っかかりまして。
人の入れ替わりの多い職場で捨て駒感満載だったというのもあり、
デザイナーを雇う側のマインドの低さとか、
デザイナーとしての情熱の温度差を感じてしまったというか。
もう時効ってことで、ハッキリ言っちゃうと、
「デザイナーなめんなよ
」
という気持ちになったわけなんです(笑)
勿論、作成と言うことばがいけないわけではないですよ。
そこはやっぱり適材適所で、
人はそれぞれ長けた能力があり、
やがてそれが職業になっていくのは素晴らしいことだなと思っています。
で、
『制作』と『創作』と『製作』と『作成』と『製造』
この日本語の言葉の使い分けに、
職業へのリスペクトが詰まってるんではないかと。
単語から得るイメージをまとめてみました。
ついでにフォントに例えてみたりなんかして
※日本語のプロではないので実際の意味とはズレがあるかもしれませんし、
右脳人間の個人的な見解ですので、その点予めご承知の上読み進めてください。
⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎ 制 作 ⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎
作品をつくる
［職業でいうなら…］
デザイナーとか映画監督とか
［フォントで例えたら…］
楷書体
（柔軟性と明解さを兼ね備えた感じがする）
⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎ 創 作 ⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎
作品をつくるんだけどもっと斬新な感じ
［職業でいうなら…］
アーティスト
制作の職業の中でもより新しい試みを打ち出す系
［フォントで例えたら…］
行書体
流れるような自由なイメージ
時に力強さもある
⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎ 製 作 ⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎
物品をつくる
きっちりとしたモノづくり
［職業でいうなら…］
技師 モノづくり系の職人
（母の実家はデジカメの部品などをつくっている町工場で、その名も佐藤製作所。
下町ロケットも佃製作所ですね。 製作ってことばが入ってます。）
［フォントで例えたら…］
明朝体
精密な感じとどこか人の魂も感じる
⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎ 作 成 ⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎
淡々とした事務的な作業
情報処理能力高い系
［職業でいうなら…］
税理士 会計士
［フォントで例えたら…］
ゴシック体
これはもう明解さの一言に尽きる
⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎ 製造 ⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎
原料を元につくる
［職業でいうなら…］
製作とも被るけど 工場で働く系
食品製造業なども
［フォントで例えたら…］
丸ゴシック体
製造業は多岐に及ぶので悩みましたが
食品製造業に絞らせていただいて
そしたらまあるい感じかなということで
ざっくりですが(笑)
書道家さんがいたとして、
自分の作品づくりは創作。
「この字を書いてください」って言われたら制作。
手紙の宛名を書くのは作成。
書の印刷されたマグカップをつくるとして、
マグカップをつくる工場が製造。
マグカップに印刷する機械を開発するのが製作？
なのかな？
なんかちがうかも？(笑)
というわけで私は基本、
『デザイン制作』と使っています。
見積書・請求書をつくったり、
デザインが決定して入稿用のデータをつくるときは、
『作成』を使います。
ちなみに調べたところによると、 アニメーション映画でいう、
ピクサーは『制作』で、ディズニーは『製作』
と使い分けるらしいです。
つまり、
私を売り込むわけではないので少々ニュアンスは違いますけれども、
私は『制作者』で、
私にお仕事をご依頼くださるお客さまは『製作者』なのです。
そして制作者と製作者は
『チーム』
仲間と一緒に取り組めば、
作品の持つパワーは２倍にも３倍にもなると思いませんか〜
