music-geek -26ページ目

"Altered Scale"とは?

altered scaleと名付けられたスケールがあります。カタカナで「オルタード」って言ってしまうと訳がわからなくなります。英単語を厳密に読んでみると、動詞"alter"の過去分詞なので、日本語に直すと「置き換えられた」スケールになります。

そう、何かから置き換えられてできているスケールなのです。オルタードスケールとは、ドミナントコードをマイナースケールにalterしたものです。

オルタードスケールはメロディックマイナーの7番目のモードであり、マイナースケールの派生系です。つまりドミナントコードを起点にすれはメジャーとマイナーを自由に移動できるということにもなるし、だからこそこれが「dominant=支配的」と意味づけられるのではないかと感じます。

長音階と短音階

長音階に対するオルタードスケールはメロディックマイナースケールである。

これでほぼ全てのコードに対する説明がつくような気がしてきました。

ドミナントコードを意味するミクソリディアンスケールがメジャースケールにあって、オルタード.ミクソリディアンに当たるのがいわゆるオルタードスケールで、それがメロディックマイナースケールの7番目のモードであるなら、そもそもの話としてメロディックマイナースケールはメジャースケールのオルタードと解釈して良いのではないかと。そもそもalteredという過去分詞を日本語に訳すと「置き換えられた」ということなのだから、メロディックマイナーはメジャースケールの3rdをマイナー3rdに置き換えたオルタード.メジャースケールである、と。で、これをエニーキーでてきるようにしろ、と。

あーすっきりした。

ジャズの理論が難しく見えるわけ

ユーラシア大陸の民族音楽を俯瞰してみると、全てモードミュージックであって、どのようなスケールを使うかでその地域性なり何なりが特定できます。そして、そうした伝統民族音楽に共通するルールは「スケールから逸脱することは許されない」ということです。例えばギリシャの民族音楽には20種類のスケールがありますが、曲は一つのスケールに基づいて書かれ、スケールから逸脱することはないのです。

翻って西洋音楽理論を見てみると、地域的にはイタリア、オーストリア、ドイツあたりになるのでしょうが、ピアノの白鍵、すなわちダイアトニックが基本です。バロック期から古典派あたりの作品でハ長調のものであれば、大半は白鍵だけで弾けるはずです。ジャズだって、ブルーノートはあるけど、ビバップ前のジャズはダイアトニカルな音楽です。

ただ、調整の壁を突き破ったことによって、西洋音楽理論は他の伝統民族音楽と違う歩みを始めます。すなわち「スケールに存在しない音を自在に使うこと」が可能になったのです。それでも尚、音楽の基本はダイアトニックスケールにあります。

だから、まずはダイアトニックスケールにおける長音階と短音階における和声の機能性を理解してしまえば半分くらいは片付いているのですが、ここを疎かにして各論に行っちゃうから混乱しているのだと思います。
あと、日本特有の問題として「学校で教わることなど役に立たない」などという言葉がよく飛び交っていますが、学校で学ぶ音楽の知識を復習しないでいきなり理論書を読んだりすることにも問題があるように思われます。

モードジャズの個展であるマイルスのso whatはDドリアンでサビがE bドリアンですが、DドリアンはCアイオニアンの2番目のモードなので、ピアノ的には白鍵弾いてれば良いわけです。何も難しくありません。


多くの人が理論を学ぶ時に「木を見て森を見ず」になってるんです。


難しくないですよ、理論。奥が際限なく深いだけです。