おはようございます。
先日、近所にあるミニシアターに「21世紀の資本」という映画を見に行きました。
300万部を売り上げた、フランスの経済学者トマ・ピケティのベストセラー「21世紀の資本」を映画化したもので
この原作は実は我が家にあるんですが、700ページを超える大作な上に、私がチラ見した経済の本の中でももけっこう難解。
これを読破するのはけっこう難しいし時間もかかるだろうという本です。
この本でピケティが言いたかった、「現代は第一次世界大戦前の不平等な時代に戻ってしまっている」という、格差社会、
日本でも大きな社会問題となっている「格差社会」の真相を分かりやすく描いていた映画でした。
歴史を振り返ると、人類には「格差」あった時代の方が圧倒的に多い。
生まれがたとえ貧しくとも、頑張ったら、努力したら、お金を稼げて、それなりに資産を増やしていける、という時代はほんの一瞬でしかない。
大戦後、資本家や貴族が没落し、格差が消滅し、そして社会福祉の考え方も発展したので、格差はなくなっていき、「中間層」という層が生まれるまでになりました。
どんな人でも、頑張れば、汗水たらせば豊かになって行ける時代だったんです。
しかし今は世界的に、また格差が広がりつつあり、中間層は没落し、持てる者持たない者の差がどんどん開き、それが定着化しようとしています。
持たない家に生まれたらその人は一生持たないまま人生を終える。そんなふうにまたなりつつある。
こういう格差社会で人々の間に溜まった不満が、アメリカのトランプ大統領やその他の国の過激なポピュリスト(大衆迎合)政治家を生んでいるということになります。
かつてのナチスドイツのヒトラーも、やはり「格差」への民衆の不満を掬い取って生まれた独裁者でした。
なぜ格差は生まれるのか?格差はどうしたらなくしていけるのか?というのが現代社会の大きな課題。
そのことについてもわかりやすく描いていました。
今ちょうどアメリカの大統領選の真っ最中。
やっぱり格差は広がり続けているので、格差社会の人々の不満を受けてやはりトランプ氏が再選する可能性も濃厚ですよね。
「格差」というのは、人類にとって永遠のテーマともいえるんだなと思います。
・・・映画の内容もとても興味深かったですが、見に行ったミニシアターもかなりディープなところでちょっとびっくりしました。。
近所にこんなディープな映画館があったとは・・・
すごい世界に足を踏み入れたようなそんな感覚になったのでした。
本日もお読みいただきありがとうございました。