おはようございます。
先日、とても久しぶりの友達から連絡がありました。
彼女も私とパートナーのように、同性パートナーと出会い一緒に暮らしているのですが、マンションを買おうと決めたらしく、先にマンションを買っていた私たちにいろいろ教えて欲しいことがある、ということで、久しぶりに連絡をくれたのでした。
もうほとんど契約寸前まで行っているようで、私達の場合と同じく、マンションは一方の名義で買うけれど、ローンは2人で返済していく。
でも、名義を持っている方にもし万が一のことがあった時、マンションを名義を持っていない方に残せるのか?というのがいちばんの気がかり。
彼女たちもそのことを特に聞きたいようでした。
私達のような同性カップルの場合、法的には家族になれませんから、こういう場合、どうしてもパートナーにマンションを残したい場合、遺言書を書くしかありません。
逆に言うと遺言書を書けばマンションを残してあげられるので、解決策はあると言えるのですが、
その前に一つ大きな障壁があったりします。
それは何かというと、家族へのカミングアウト。
もちろん家族にカミングアウトできているカップルもいますが、出来ていないカップルもたくさんいるんですね。
彼女たちの場合もそうですし、私達もそう。
パートナーと一緒に暮らしていても、両親にはパートナーのことを「仲の良い友達」と言っています。
なので、両親は私たちの関係は全然知りません。
遺言書を残さなければ、法律によってマンションは自動的に両親の方に行くんだけれど、それを”阻止”するためにマンションをその「仲の良い友達」に残す、と遺言書を書くということは、私達の関係を知らせることになる。
つまり、究極のカミングアウトになるということ。
それがゆえに・・・遺言書を書くことに、目に見えない心のハードルがあります。
マンションはパートナーに残してあげたいけれど、両親に私達の関係を知られることが怖いというか、そういう葛藤はずっとあります。
なのでもし、法的に同性カップルが家族になれる制度ができたとしても、この障壁があるがゆえに、その制度を積極的に活用できない気がしています。
だって、そういう制度を活用するということは、自分たちの関係をオープンにするということなので、親にもオープンにする必要がありますよね。
私はそちらの方に二の足を踏んでしまうと思います。
親がどんな反応をするか?受け入れてくれないのではないか?それよりもむしろ、理解できないのではないか?
そのことを考えるととてもとても怖いからです。
親の立場に立って考えれば、確かに青天の霹靂だと思うんですね。娘が実は同性愛者だなんて。
実際、カミングアウトして親との関係がうまくいかなくなった人も少なくないですしね。
同性愛者である私にとっていちばん大きなハードル、それは、親へのカミングアウトな気がします。
社会が性的少数者を少しずつ受け入れてくれるようになってきた今でも、いちばん知って欲しい、そして受け入れて欲しい親にカミングアウトすることがなかなかできない、というのが私の実情なんだなあと、ふと改めて思ったのでした。
本日もお読みいただきありがとうございました。