■中国マネーが牙をむく・・・のは日本?
主要紙でもあっさりと報道されていますが
肝心な部分が抜けているので、HTを引用。
いつも視点の鋭い今日の覚書、集めてみました・さんのエントリーを拝借。
↓
世界最大ヘッジファンド候補@ヘラルド・トリビューン
http://blog.goo.ne.jp/kitaryunosuke/e/49c0d15a184c649e6fcf09fbc7f1f20e
(今日の覚書、集めてみました・さん)
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着実に動き出しています。
事実上世界最大のヘッジファンドを作り出すというのが肝で
ドルの人質となっている外貨準備高・為替により膨れ上がった名目資産・
行き場を求める対中投資資本、これらはまさに出口を求めつつ
膨張している渦中にあります。
この記事中のブラックストーンについては
禿鷹は巨大な頼母子講のようなもの
http://ameblo.jp/disclo/entry-10033866105.html
で少し触れましたが
HTの記事中には、「ライバルのカーライル」とありますが
カーライルとブラックストーンというのは実に関係が深い。
ライバルというよりパートナーとも見られていて
それがあまり表に出ないのが、ヘッジファンドの恐ろしいところ。
で肝心な話ですが
三角合併と中国
http://ameblo.jp/disclo/entry-10032355649.html
でも触れましたが
中国資本と中国を経由する外資の膨張がすざまじいわけです。
三角合併では
外資の日本企業買収・・・(もちろんそれもあるでしょうが)・・より警戒せねばならないのが
この中国マネーと外資の複合資本ではないかということです。
そもそも外資が日本企業を直接買収する場合のリターンは
買収先企業の投資評価が基準となります。
でもヘッジファンドの恐ろしいところは
他国の市場で組成したファンドで買収することで
買収先企業の評価を担保として、そのファンド自体の価値を高めることにあります。
実際はもっと複雑な資本の流れがあるのですが
直接投資より、複雑に組成されたファンドを迂回したほうが
全体の資産バリューを押し上げます。
で三角合併解禁においても
実際上は敵対的買収を容易にさせない条件があるとか
防衛策の手法が語られたりしていますが
これが中国相手では実に心もとないという話になります。
なんども取り上げて申し訳ないのですが
例えばオムロンという会社。
勝手に増える中国ロビイスト
http://ameblo.jp/disclo/entry-10032026935.html
すでに生産拠点の中国シフトが進んでいる企業ですが
実に社員の1/3以上が中国人となっています。
おそらく買収に対する防衛については十二分に備えていることでしょう。
ところが主要生産拠点で、完全に中国人労働者を管理できているといえるでしょうか。
中国の恐ろしいところは
中共の思惑によって、人民をコントロール出来ることにあります。
もし買収スキムが表面化した時に
労働条件改善でもなんでもいい・・
稼働停止に結びつくようなスト・労使交渉を扇動されればどうなるでしょう。
対中依存度が高ければ高いほど、実際の防衛策が徐々に骨抜きにされてしまう
恐れが高くなります。
瑣末な感情論でいえば
同じ金でも、外資の直接投資は脅威ととらえられ
中国のそれは、日中友好だなんだという、東アジア共同体構想の欺瞞の如く
対処されてしまう・・・・
実際こんなメンタルな部分で危機意識が薄められてしまうことが
ありえるから恐ろしい。
飴と鞭で対中投資の基盤を作っていった欧米外資と比較して
飴だけで対中投資を行ってきた我が国産業界には
恫喝に対抗するカードも手段もありません。
日中友好という幻想を担保に対中投資を行ってきた企業は
今から大きな代償を払っていくことになるかもしれません。