イエスは十字架上で息を引き取りました。

「またそこでは、大勢の婦人たちが遠くから見守っていた。
 この婦人たちは、ガリラヤからイエスに従って来て世話をしていた人々である。
 その中には、マグダラのマリア、ヤコブとヨセフの母マリア、ゼベダイの子らの母がいた。」
                                     (マタイ27:55-56)

大勢の婦人たちがイエスの最期を見守っていました。
イエスが逮捕されたとき、男性の「弟子たちは皆、イエスを見捨てて逃げてしまった」(マルコ14:50)にもかかわらず。
(ヨハネを除き、使徒たちは誰一人、十字架の前にいませんでした。)

イエスが十字架にかかったのは金曜日。その日のうちに、イエスの遺体は岩に掘った墓に納められます。

翌日は安息日でした。


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さて、安息日が終わって、週の初めの日の明け方に、マグダラのマリアともう一人のマリアが、墓を見に行った。

すると、大きな地震が起こった。主の天使が天から降って近寄り、石をわきへ転がし、その上に座ったのである。
その姿は稲妻のように輝き、衣は雪のように白かった。
番兵たちは、恐ろしさのあまり震え上がり、死人のようになった。

天使は婦人たちに言った。
「恐れることはない。十字架につけられたイエスを捜しているのだろうが、あの方は、ここにはおられない。
 かねて言われていたとおり、復活なさったのだ。
 さあ、遺体の置いてあった場所を見なさい。
 それから、急いで行って弟子たちにこう告げなさい。
  『あの方は死者の中から復活された。そして、あなたがたより先にガリラヤに行かれる。そこでお目にかかれる。』
 確かに、あなたがたに伝えました。」

婦人たちは、恐れながらも大いに喜び、急いで墓を立ち去り、弟子たちに知らせるために走って行った。

すると、イエスが行く手に立っていて、「おはよう」と言われたので、
婦人たちは近寄り、イエスの足を抱き、その前にひれ伏した。

イエスは言われた。
「恐れることはない。行って、わたしの兄弟たちにガリラヤへ行くように言いなさい。そこでわたしに会うことになる。」

  マタイによる福音書28:1-10
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安息日が明けるや、さっそく行動を起こしたのも婦人たちでした。

婦人たちは、日曜日の明け方、イエスの墓に向かいます。


イエスはかねてから予告していました。

「必ずエルサレムに行って、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受けて殺され、
 三日目に復活することになっている」  (マタイ16:21)

この日曜日は、イエスが殺されてから「三日目」に当たる日でした。


婦人たちが墓に到着すると、墓の入口を封じていた大きな石がわきへ転がされていました。

石の上に座っていた天使が、イエスが復活したことを婦人たちに伝えます。


メッセージを受けた婦人たちは、弟子たちに伝えようと急いでその場を立ち去りました。

その道すがら、復活したイエスが彼女たちの前に現れます。

「おはよう」

朝の光がまぶしく輝いていたことでしょう。

婦人たちは、イエスの足を抱き、その前にひれ伏すのでした。


その時間、使徒たちはユダヤ人を恐れて家の中に隠れていました。(ヨハネ20:19)


イエスを最後まで見守ったのは婦人たちであり、
復活したイエスといち早く相まみえたのも婦人たちでした。

何というたくましさでしょう。

恐るべし、婦人たち。


いざというときの婦人パワーには凄いものがあります。

これが母性というもののなせる技なのでしょうか。


皆さんも奥さんのことは決してあなどってはなりません。

尊敬をもって接しましょう。

物凄いパワーを秘めているのですから。