入院初日の夕方がやってきた。

嫁が病室にやってきた。嫁と一緒に主治医のO先生に説明を受けた。


腰椎椎間板ヘルニアですね。
椎間板が押されて潰されて出てしまってますね。

左側に出て神経を押しています。真ん中に出るとあまり症状が出ないですが。
症状もひどくて他の治療も効果ない、三か月以上経過して時期的にそろそろ手術しないと厳しいかなと思います。


腰椎椎間板ヘルニア手術は30-40台が多いですね。
全身麻酔でやります。ベルトの位置辺りでヘルニア出てるので、真ん中からやや左を20mm切開して直径16mmの管を入れます。骨の直下が椎間板のレベルなので骨を削ります。その下にある黄色の靭帯を取ると神経が見えてきます。神経を内側に避けて、ヘルニアがみえるので摘まんで取ります。


若い男性の場合、骨を削るのに時間がかかります。
最後にヘルニアがないこと、神経が緩んだことを確認して終了します。
 

出てる範囲とプラスアルファを取ります。全部取ると老化が一気に進みます。クッションとしての役割がなくなり変な腰痛の原因になるので、今の時代は出てる範囲だけ取るのが普通です。

変な話ですがヘルニアを取ってしまって、再生させる薬も臨床試験中です。将来はそのような手術もあるかもしれませんね。(笑)
 

傷が小さく、回復が早いので、一週間程度で退院です。

 

例えば太っている人で器具が届かない場合は、途中から普通の切開になります。骨の量が多くても普通の切開に切り替えます。
 

合併症の説明をします。感染は2~3%。糖尿病の人は抵抗力が弱いですね。合併症予防に抗生材の点滴を使います。状態を見ながらですがおそらく当日だけでしょう。


出血が溜まり神経を押すと困るのでチューブを入れて2日目に抜きます。
 

また神経を避けるのがきつい場合、術後痛みや痺れが強く出たり、足の動きが悪くなったりするが自然に回復します。


ヘルニアがでかくて神経を押してるので、神経のダメージがかなりあるだろう。神経が真っ赤に腫れてることもありますよ。


ヘルニアが癒着している場合、硬膜が損傷して髄液が漏れることがあります。確率は2~3%です。その場合、頭痛やは吐きっぽくなります。

 

再発の懸念についてですが、同じところで再発 10%位あります。残ったあんこ(椎間板)がでてきます。腰椎椎間板は25歳くらいから老化が始まってきます。下の椎間板から段々老化してきますよ。
 

上下動、椎間板を潰す動きがまずいですね。前屈や重いものを持つことが一番負担がかかります。しゃがんで草とりとかダメですね。 例えばトラクターの上下動はダメです。 

 

車の運転はすぐ許可します。ただし30分未満にしてください。

 

再発は自然に治る人が多い。手術してもしなくても一年たつと差がないと言われています。


痛みは回復早いが痺れは回復遅い。痺れと感覚の神経は回復が遅い。痛みは前の神経、痺れと痛みは後ろの神経。すっきり感は術後も無いが三ヶ月から半年経過で気にならないレベルになります。

 

幅2cm深さ5~6cm の傷なので、腰の痛み、傷の痛みは感じますよ。
 

退院後、デスクワークはいいですよ。