赦(ゆる)されたいと

静寂を求めるように

ただ願っていたら

本当の僕は溶けて

いつの間にかなくなってしまったようだ



構築されていくのは

何なんだろう

虚栄かはたまた

無意味な理想の影か



水面に潜り

出る杭として打たれまいよう

息も絶え絶えに

すれすれのラインでこらえる



そうしていたらね

自分が誰だかわからなくなった

今はもう

うっかり水に還る一歩手前だ



せめて魂は

共鳴する音叉の響きのように

張りつめた静けさの

誰も敗れない鋼のように

変わらずにいたいよ