雨に追われ

行きずりの黒き傘を目深に翳す

足音も強く

宵闇は深さを増すばかり



すべてを覆う黒さと

耳を奪う雨の音に

乖離してゆくのは

果たして夢か現実か



隔絶された世界で

僕は孤独を手に入れる

誰もいないこの場所ならば

作ることも偽ることも無用



静謐なる雨音

清らかなる闇

核に近づく意識

名前を忘れる我が身よ