僕はあの時

果たしてどうしたかったのか

去りゆくうしろ姿に

立ちすくんで震えていた

失うものの大きさに

世界の中心をなくすことに

何もできない自分の無力さに

立ちすくんで震えるだけだった



あれからずいぶんと時間が過ぎた

僕はもう

そろそろ腰をあげてもいいはず

重い荷物は何もない

乾いた大地でもいい

運河をめざしてもいい

旅に出よ

空の高さを感じるがいい

流れゆく雲の形を追いかけるがいい

心はどこまでも自由だ