障害児教育リサーチ
◎ 心身障害児の義務教育の機会は保証されている。
○日本国憲法
Q)第26条 ①全て国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
②全て国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負う。義務教育は、これを無償とする。(UQ
○教育基本法
Q)第1条 教育の目的
教育は、人格の完成を目指し、平和的な国家および社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値を尊び、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行わなければならない。
第3条 教育の機会均等
①全て国民は、ひとしく、その能力に応ずる教育を受ける機会を与えられなければならないものであって、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別されない。(UQ
◎現在の障害児教育
・ 障害児教育の目的
学校教育法第71条
Q)盲学校、聾学校又は養護学校は、それぞれ盲者(強度の弱視者を含む)、聾者(強度の難聴者を含む)又は精神薄弱者、肢体不自由者若しくは病弱者(身体虚弱者を含む)に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施し、あわせてその欠陥を補うために、必要な知識技能を授けることを目的とする。(UQ
・・・目的は通常と同じであり、方法上の配慮が必要であるということか。
・ 障害の分類
学校教育法第75条
Q)小学校、中学校および高等学校には、次の各号の一に該当する児童および生徒のために、特殊学級を置くことができる。
一 知的障害者
二 肢体不自由者
三 身体虚弱者
四 弱視者
五 難聴者
六 その他心身に故障のある者で、特殊学級において教育を行うことが適当なもの(UQ
・ 設置義務
学校教育法第74条
Q)都道府県は、(中略)盲学校、聾学校又は養護学校を設置しなければならない。(UQ
*75条にある特殊学級は、都道府県に設置義務はない。
・ 就学手続き
通常の小・中学校に行くか盲・聾・養護学校へ行くかは、就学時の健康診断において判断される。就学委員会に法的権限はなく、実際は保護者の意思が重要。
http://fweb.midi.co.jp/~ken-kobe/ronbun/syougai.html
(障害児の就学問題について)は参考になるかもしれない。
◎ 障害児教育から特別支援教育へ 今後の教育方針
文部科学省 「今後の特別支援教育のあり方について」2003年
Q)障害の程度に応じ特別の場で指導を行う「特殊教育」から障害のある児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う「特別支援教育」への転換を図る。(UQ
上に同じ
Q)特別支援教育とは、従来の特殊教育の対象の障害だけでなく、LD,ADHD、高機能自閉症を含めて障害のある児童生徒の自立や社会参加に向けて、その一人ひとりの教育的ニーズを把握して、そのもてる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するために、適切な教育や指導を通じて必要な支援を行うものである。(UQ
* 語句説明
http://www.echigo.ne.jp/~oyam-int/zakkann-18.html
教育現場雑感より
(※1)ノーマライゼーション
障害をもつ人がいる社会が「当然の社会」であり「当たり前の社会」だという考え方。
国連が1979年に決議した「国際障害者年行動計画」に述べられている「ある社会が、その
構成員のいくらかの人々を締め出すような場合、それは弱くてもろい社会である」という
考え方を基本にしており、これはすなわち、いかなる形態の差別や偏見も存在させない社
会を意味してる。
(※2)インテグレーション
「障害児と非障害児が一緒に学ぶ」という考え方。いわゆる「統合教育」。日本で古く
から行われてきた交流教育もこの考え方に基づく。障害児と非障害児が一緒にいるとき、
障害児のニーズと非障害児のニーズの両方を兼ね備えている教育課程が組まれる授業が行
われる。
(※3)インクルージョン
「すべての子ども達(障害児も非障害児も)が原則的に普通学級で学ぶ」という考え方。
その上で子ども達の多様なニーズに応じた教育支援を行う。インテグレーションでは、障
害児が通常の学級にいるときに、教育課程が変わるわけだが、インクルージョンでは、障
害児がいない状況もでもつねに多様な教育形態が行われる。
(※4)LD(学習障害)Learning Disabilities または Learning Disorders
全体的な知能や学習の遅れはないが、特定の分野で著しい遅れがある障害。これは学業
不振や学習遅進とは異なり、認知過程に関する発達上の問題を子ども自身が持つことから
くる。以下のような症状が見られる。
・聞こえていても言葉の意味を理解できない。
・文字が鏡文字になったり、形の整った文字を書くことが苦手。
・単語は正しく書けるが文章表記で混乱する。
・くり上がりやくり下がりのある計算でつまづく。
・計算はできるが、図形や文章題で混乱する。
(※5)ADHD(注意欠陥多動性障害)Attention- Deficit Hyperactivity Disorder
落ち着きがなく授業に集中できない、授業中に席を立ってうろちょろする、突然大声を上
げ授業の邪魔をする、ボーっとして勉強に身が入らないなど、「集中力の欠如」「多動性」
「衝動性」などをあわせもつ障害。
LDと複合的に発症するケースも多い。MBD(微細脳損傷)の一種とされ、有効な薬(中
枢刺激剤)でおとなしくなるケースも多く、アメリカなどでは薬による治療も一般的である。
(※6)AS(アスペルガー症候群≒高機能自閉) Asperger Syndrome
知的には正常な能力をもっているが、人との相互的なやりとりの関係をもったり、当たり
前の人間関係や社会的関係をもつことの困難さがある。限られた狭い興味や関心・活動をも
ち続ける。数学や理科などの分野で優れた才能を発揮するケースもある。