コンテナ荷崩れの主な原因として、コンテナ船の荷崩れ・コンテナ内の荷崩れの2パターンとなります。海上輸送中であれば、海に落下してしまう危険性もありますがその場合、貨物の回収は絶望的であり、仮にコンテナを回収できたとしてもコンテナの破損や、海水浸入等で貨物にダメージを受けている可能性が極めて高くなります。

 

とはいえ、世界海運評議会(WSC)によると、2019年にコンテナ船が輸送した約2億2600万個のうち、海上で落下し滅失したコンテナは、2017年〜2019年の3年間の平均で1年あたり779個。確率としては約0.000003%となります。

 

またコンテナ内における荷崩れの主な原因として、梱包不備、パレタイズ不備、コンテナのラッシングやショアリングの不備が原因の場合、責任は本来出荷側(Shipper)にあることになります。

 

外航貨物海上保険を手配しており損害発生時に保険会社へ求償を行う場合、貿易ターム(契約上)の危険負担がどこで移転するか、という点がポイントなります。(※保険請求できる権利者が変わるため)

 

ちなみにShipper’s Packで梱包不備を原因とした損害の場合、保険金支払の対象外となる可能性が高いです。したがって、売り手と買い手の売買契約でどういう場合にどちらが責任を負うのかを明文化し、また手配している外航貨物海上保険が物流の中でどこまで補償されているのか、詳細に把握しておく必要があります。