国内でトラックやトレーラーを利用した貨物輸送を行う会社を運送会社と言いますが、これとは別に 先日記載した形態 - 運送会社のトラックを利用した運送会社もあります。

トラック自体は持っていませんが、荷主を多く抱えているために空いたトラックを利用して運送業を行っている会社です。

 

トラックを運行している会社を実運送人と呼び、トラックを運行している会社を利用している会社を利用運送人と言います。

 

1台もトラックを持たず、多くの荷主と契約がある会社が、多くのトラックを保有している会社のトラックを利用して、物流の一端を担っているのも面白い事象です。

 

この仕組みは、運輸業全体に広げてみても、船舶、航空機、倉庫、鉄道等、同様の事象で業界が成り立っています。

 

全ては日本国内での輸送ですので、貨物自動車運送事業法、道路交通法、民法、商法、その他関係法令を準拠しなければなりません。

 

ただ、一つ問題があるのは、このブログのタイトルである国境なき物流です。

グローバルな世界ですから、物価が安い世界の工場となった特定の国から、多くの身の回りの品が輸入されています。

 

もちろん、海外から日本国内まで一貫輸送をされている物流も多々あります。

これは何を意味するか!? 

 

同じ国内輸送ですが、国際輸送の一環の国内輸送ですので、国際条約に基づいて国内法制化された法律が絡むケースがあります。

 

日本は島国で陸続きでないため、理解に苦しむと思いますが、皆さんも聞いたことがある複合一貫輸送。これは、二つ以上の輸送形態でドアツードアで国際輸送を行う輸送形態です。

 

例えば、東南アジアから、アジアのゲートウェイである九州まで船便で来て、そのままトラック輸送で関東地区の最終倉庫まで輸送する。一般的にシーアンドトラックと呼ばれます。トラックが航空便でしたら、シーアンドエアーとなります。

 

このような場合の国内輸送には、批准している国際条約が国内法として触手を伸ばしてきます。