今年の1月に中古車で販売したパジェロミニ
約14,000kmを走って現在は137,000kmほど
長距離を走ればトルコンが滑っているような感じがするとのことでお預かり
私が乗っていたときには異常は感じていなかったので特に気になり試走をする
  
シフトアップは正常で普段の運転では問題は感じられない
三菱特有の減速時の自動シフトダウンも体で感じる
全体的には不良は感じられない雰囲気
  
1時間近く走ってからアクセルを底まで踏んで走ってみた
シフトアップ直前に少し抜け気味で次のギアに変わった瞬間にも抜け気味
それに、クロスミッションを入れている競技車両のように回転が高い位置で繋がる
抜け気味というのは回転がウインと上がるけれどなんとか走る感じ
本当に滑ってしまえば回転のみ上がり車速が落ち走らなくなるはず
  
この段階での修理対策で乗り切れるかも知れない
アクセルを踏まなくて燃費運転だけをしていれば気がつかなくてダメージが増えたかも
とりあえずオイルパンを外してフィルターを取り外す
   
2015120801
  
  
ATFを吸い上げる入り口はオイル汚れはあるけれど程度は判別不可能
  
2015120802
   
  
続いて新品のフィルターを用意する
   
2015120803
  
  
同じように吸い上げる穴からフィルターを見てみる
新品だからよく吸い上げそうに見えて当たり前
   
2015120804
  
  
オイルパンを洗浄して組み付け
   
2015120805
  
 
続いてATF交換
オイルパン脱着時に抜いた量の3Lほどを入れて
そのままリアタイヤを上げて少しずつ加速していき時速70~80kmで巡航
トリップで800mほど走ったところでまたオイルパンからATFを抜いて色を確認
黒かったのでATFを3L入れて同じ800mの距離を走らせて抜くを繰り返し
赤い半透明になるまで繰り返す
  
4回ほど抜いたところで色が綺麗になったので最後のATFを入れてやっと試走開始
まず会社を出てアクセルを踏みターボが効いた瞬間にトルクアップを実感する
ATFを変えるとやはり加速感が上がる
ガンガンアクセルを底まで踏んで加速するとシフトアップ後の回転が低くなっているようだ
その回転から加速をするのでメリハリが効いてきて普通のエンジン加速時の動きになった
いい加減走り会社に戻ってATFの量をチェック
するとゲージは素晴らしく綺麗な色で気持ち良い
大部分が交換されていると思って間違いない
少しATFを追加して作業完了
   
自動で交換するよりも自分の目で確認しながらの交換
どちらにしても100%を交換出来る他のオイル類とは違い
全量に近い量を交換出来れば問題は無いのでATFをたくさん使っても気にしない
  
おそらく無事復活したと思われるパジェロミニ
始めのAT異常の判別により打つ手は違ってくる
制御そのものの異常(変速しないなど)の場合は機械的O/Hが必要
どんなときもとりあえずATF交換してみようかではATFは無駄になるので初期診断が重要です