・揺らぐ増益シナリオ、日本株の耐性は?
パナソニック、「為替は2015年10-12月期から利益の押し下げ要因に転じた」
16年3月期連結税引き前利益従来の3000億→2800億円に下方修正、半分は為替要因。
アルプス電気、16年3月期経常利益下方修正、スマホの減速が響き、アップルのiPhone不振で業績予想の見直し余儀なく。
神戸鋼、16年3月期連結最終損益、200億円の黒字予想を一転、200億円の赤字に下方修正。
「中国の建機事業はどんどん環境が悪くなっている」。
ブリヂストン、16年12月期連結経常が7年ぶりの減益に、円安が増益基調の支えだったが、円急伸踏まえ想定レート前期から6円円高の115円に変更。
15年末1万9000円超えていた日経平均は、年明け以降一時1万5000円割り、円相場も11日には1年3か月ぶりの高値となる1ドル110円台を付けた。
企業の16年3月期の経常見通しは期初計画こそ前期比伸び率8%台だったが、2月時点では2%台に急ブレーキ。
メリルリンチ、日本株を扱う各国のファンドマネージャー対象にした2月時点調査、日本企業のEPS(1株利益)について「悪化する」との回答が「改善する」を大きく上回り、08年リーマン・ショック以来の水準に高まり、「EPS上昇で日経平均が2万円半ばまで上がる」との声すらあった15年末とは状況は一変。
16年3月期の業績見通し下方修正した要因は、「円高に伴う海外での収益の目減り」「資源安による権益を持つ鉱山や油田などの採算の悪化」「中国はじめとする外需減速」の3つに大別できる。
・逆風のインパクト再点検。
為替:想定超える円高、レート修正相次ぐ。
為替変動が下方修正につながった主な企業
パナソニック、今期経常2800億円(前期比53.5%増)下方修正額200億円
主な要因:新興国通貨安が営業利益を110億円押し下げ。
デンソー3700億円(0.5%減)130億円、16年1-3月期想定1ドル120→115円に。
川崎重工890億円(5.5%増)110億円、16年1-3月期想定1ドル120→117円に。
富士石油▲67億円(赤字縮小)108億円、16年1-3月期想定1ドル122.5→120円に。
NTN380億円(2.2%減)70億円、南米子会社で通貨安による為替差損が発生。
オムロン655億円(25%減)55億円、16年1-3月期想定1ドル120→117円に。
安川電355億円(4.8%増)15億円、4Q想定を1ドル120→115円。
日立建機195億円(66.9%減)15億円、南アフリカランド、中国人民元など下落で為替差損計上
古河機械金属60億円(9.1%減)15億円、16年1-3月期想定1ドル120→118円に。
為替変動の影響が大きい主な12月期決算企業
ブリヂストン、1円円高に振れた場合の営業利益への年間影響額▲32億円
2016年12月想定レート115円
JT▲27億円 118円、クボタ▲18億円 115円、ヤマハ発▲14億円 117円
東洋ゴム▲6億円 115円、マブチモーター▲2.6億円 118円
クラレ▲2.2億円 120円
・逆風のインパクト再点検。
資源:商社や石油関連、減損迫られ苦戦。
資源安が下方修正に結びついた主な企業
JX、今期経常利益▲550億円(赤字縮小) 従来予想からの下方修正額2050億円
主な理由:原油安で在庫評価が悪化、銅の下落も逆風。
住友商事1750億円(黒字転換)1200億円、鋼管や資源事業が苦戦
住友鉱山▲40億円(赤字転落)890億円、金属価格が大幅下落、海外鉱山の減損損失
国際帝石3750億円(34.8%減)590億円、原油や天然ガスの下落が打撃に。
コスモHD▲550295億円(赤字縮小)555億円、原油安で在庫評価が大幅に悪化
三菱マテリアル730億円(10.0減)150億円、銅価格下落などで海外鉱山からの受取配当金が減少
UACJ80億円(62.5%減)50億円、アルミ地金の下落で棚卸評価が悪化
・逆風のインパクト再点検。
外需:スマホ部品変調、インフラ関連失速。
新興国減速・スマホ変調が逆風で下方修正した企業
日立、今期経常利益5200億円(前期比0.2%増) 従来予想からの下方修正額800億円
主な理由:新興国でプラント設備や建機が減速
新日鉄住金2000億円(55.7%減)500億円、アジアの鋼材市況の悪化が逆風
JFE・HD650億円(71.9%減)350億円、鋼材の供給過剰が続き採算が悪化
神戸鋼250億円(75.4%減)300億円、新興国で油圧ショベルの販売が減少
日本郵船660億円(21.4%減)140億円、船舶の運賃市況の低迷で採算悪化
NOK580億円(28.2%減)120億円、スマホ向け基板の受注落ち込む
日東電工1100億円(3.8%増)100億円、アップル減産でスマホ部材販売が減速
ファナック2269億円(27.3%減)94億円、中国の工業生産減速で工作機械が不振。
・日本株買い、推進力に陰り。PER急低下、市場の期待しぼむ。
2015年末日経ヴェリタスが株式ストラテジストらに実施したアンケートでは、「16年の日経平均の高値は2万円台」との回答が多かったが、年明け以降の急変で、投資家からは慎重な声が出始めている。・・
・来期下振れ、鉄鋼や非鉄で一段と。過大なのれん代も潜在リスク。
アナリストは、来期の経常予想を下振れさせている。
鉄鋼 16年3月期▲47% 17年3月期26.8%(期初比増減率▲44.8%)
非鉄金属製品▲25.3% 33.8%(▲19.5%)
商社▲7.6% 9%(▲16.2%)
電気機器▲0.3% 24.5%(▲15.3%)
証券▲17% 13.8%(▲12.3%)
機械▲0.2% 10.6%(▲9.7%)
自動車10.6% 5.2%(▲6.3%)
医薬品108.4% 8%(11.1)
電力248% ▲32.1%(13.3)
M&Aに積極的な企業には減損リスクが高い(自己資本に対する「のれん代」の比率が高い主な銘柄)
そーせい、自己資本のれん代比率1.1倍 のれん328億円・・
・それでも元気、逆風下の成長企業は?最高益・ROE改善に注目。
17年3月期、久しぶりに経常最高益更新しそうな主な銘柄
カプコン24年ぶり、TDK20年ぶり・・
自己資本利益率(ROE)の改善が見込まれる主な銘柄・・
・先週の東京市場では、日経平均が大幅上昇と下落を繰り返す「猫の目」相場。
週初の15日には1069円高と5か月ぶりの上昇幅記録、200円超す下げ幅も2日。・・
・原油生産量で世界2位サウジと3位ロシアが16日、増産の凍結で合意。
石油輸出機構の盟主であるサウジと、OPEC非加盟で独自路線のロシアが手を組むのは異例の事態。
OPEC内の「増産派」であるイランもこの動きをひとまず支持、原油相場の強材料となった。
実際に需給の改善につながるかは不透明で、原油相場はまだ波乱含みで、産油国の攻防はまだ終わらない。
・発掘、実力企業:ニッチで稼ぐロゼッタ、自動翻訳ソフトの定額利用サービス提供。・・
・会社がわかる。特集:近鉄エクスプレス、「総合物流」への脱皮急いでいる。・・
・日経平均が方向感失う展開となり、様子見姿勢の投資家も増えている。
買い材料が乏しくなる中、東京市場では、・・
一方、-金利による収益圧迫の懸念から銀行株は総じて上値が重く、「市場心理を映す銀行株が本格反発しない限り、相場の上値は重い」(米系証券)との声も。
・OUT Look:今週の日経平均は、1万6000円挟んで一進一退か?・・
・Wall Street:今週の米株式相場は神経質な展開に。・・
・ランキング:営業利益進捗率が高い銘柄ランキング(金融・電力除く東証1部、時価総額500億円以上3月決算企業)
1位タカラトミー営業利益進捗率217.2%、定番玩具伸び、進捗率2倍。
2位丸大食品141.4%
3位武田薬品139.6%
22位鹿島104%、建築部門の工事採算が改善
23位江崎グリコ102.2%、注力の菓子関連が好調
32位セイコーHD97.4%、日本人向け高価格帯が堅調
・世界市場往来:先週の世界の株式相場は主要25の株価指数のうち24指数が上昇。
上位1位日本週間騰落率6.8%(15年末比騰落率▲16.1%)
2位ギリシャ5.8%(▲23.9%)
3位フランス5.7%(▲8.9%)
4位ノルウェー5.5%(▲8.7%)5位香港5.3%(▲12%)
下位25位ネシア▲0.4%(2.3%)24位南アフリカ0.8%(▲5.1%)23位ベトナム1.7%(▲4.3%)22位フィリピン2.1%(▲2.3%)21位米国2.6%(▲5.9%)
2015年末比騰落率1位タイ2.5%
2位ネシア2.3%
3位トルコ1.8%
4位アルゼ1.3% 5位台湾▲0.2% 6位カナダ▲1.5%
最下位ギリシャ▲23.9% 24位上海▲19.2% 23位日本▲16.1% 22位スペイン▲14.1% 21位ドイツ▲12.6% 20位香港▲12%
・世界の震源、人民元危機はあるか?
年明けから世界市場揺さぶる震源となった人民元は、なお警戒モードが続く。
シナリオ1.急落:ヘッジファンドの空売り焦点。・・
シナリオ2.緩やかに下落:当局が制御、目安は1ドル=7元前後。・・
シナリオ3.安定:巨額の経常黒字、元相場を下支え。・・



