日本国内でも医療従事者から順に、新型コロナウィルスのワクチンの接種が始まりました。

先行接種は医療従事者を対象に始まり、その第一号になってくれたのもまた、医療従事者でした。

使命感からでも、義務感からでも、第一号のかたでも、そうでない方でも、このコロナ禍を医療の現場で戦ってくださる方々には、本当に頭が上がりません…。

◾︎ワクチン接種1例目は、新木一弘院長

17日午前、東京都目黒区の国立病院機構東京医療センターでは接種会場が報道陣に公開され、医師3人、看護師5人、検査技師2人、事務員2人の計12人が接種に臨んだ。

国内で接種第1号となった新木一弘院長は「ワクチンはコロナ対策で重要な位置づけで、院長として率先して受けた。受けて30分以上になるが痛みはない」と感想を述べた。
(引用元 https://mainichi.jp/articles/20210217/k00/00m/040/055000c 以下、斜体部分も同様)

注射方法は、インフルエンザのワクチンなどで行う皮下注射とは違って、皮下脂肪より奥の筋肉に打つ「筋肉注射」。上腕部に刺した後、アレルギー反応などに備えて、接種後15分ほどを、椅子などに座って様子を見て過ごします。

日本でのワクチン接種1例目の様子は、東京都内の医療機関で報道陣に公開しながら行われました。
先行接種は、国立病院などに所属する医師や看護師ら約4万人が対象で、来週にはスタートする予定です。
この接種開始のタイミングは、米英より約2カ月遅れであり、ワクチンの確保が課題になっているものの、国内でのワクチン生産の準備も進んでおり、着実に実現に近づいています。

◾︎ワクチンを打つ意味は?

政府は医療提供体制の確保のため、患者に接したりその可能性が高かったりする医療従事者を最優先にしました。
最初に優先接種される約4万人は、接種を希望または同意した人。
このうち2万人は、接種後28日間、副反応の状況などを追跡され、定期的に公表されます。
事実上の公開治験ですね。
ワクチンは3週間間隔で2回接種する必要がある為、予定としては、1回目の接種を17日から3月10日、2回目は3月11~31日に行う、とのこと。

今回使用するファイザーのワクチンは、海外で行われた約4万4000人参加の臨床試験で、95%の有効性があったということです。
日本でも160人を対象にした治験が行われており、感染防御に働く「中和抗体」の値が上昇したと確認が取れ、厚生労働省が14日に特例承認した代物。

来月中旬までに、残る約370万人の医療従事者への接種体制を整備し、4月からは高齢者約3600万人を対象に接種を始めたいようですが、他からの横槍が入りそうな気もしますね……。

◾︎ワクチンの仕組みは?

ここで疑問になってくるのが、そもそもなぜワクチンが必要なのかです。

ワクチンとは「感染力をなくした病原体の一部」で、私たちの体にとっては「敵」。
それを体に入れることで、敵が何者なのかを、体に覚えさせておきます。

これを先に知らせておくことで、ウイルスが体に入ってきた時に「免疫機能」が敵を認識し、攻撃力を発揮してくれます。
初見のウイルスよりも、自己紹介を済ませてあるウイルスと戦う方がやりやすいので、そういう機能になっているんですね。

◾︎ワクチンの副反応は?

今回のワクチンは筋肉注射なので、痛くて腫れるのが特徴です。
副反応として報告もが多いのがアナフィラキシー症状で、
・じんましん
・急激な血圧低下
・のどの腫れによる呼吸困難
これらが、20万回に1回の頻度で起こるそうです。

アナフィラキシー症状は、アレルギーのある人で起きているので、主治医と相談して接種するかどうかを決めるのが良さそうですね。
症状が出ても、アドレナリン投与などの適切な処置をすぐ行えば、命にかかわることはほとんどないということなので、積極的に接種していきたいと思いました。