中日春秋
2013年6月16日
梅雨の真っ盛りに、ルビーのような美しい実をつけるのがヤマモモの木だ。マンションのベランダから手の届くところにたくさんの赤い実がなっている。手を伸ばしてもぎ取り、口に放り込む。松やにのような少し癖のあるにおいはすぐに消え、甘酸っぱさが口に広がる
▼風によって雄木の花粉が雌木に運ばれ、結実する風媒花である。やせた土地でもよく生育するので、街路樹や庭木によく植えられている。豊作の今年はたくさん集めてジュースをつくってみたい、と考えている
▼植物学者の故前川文夫さんによると、中国から入ってきていた桃が普及するようになった奈良から平安時代の初期ごろ、それまでモモと呼ばれていた植物はヤマモモと呼ばれるようになったようだ
▼<農繁期楊梅に子らよぢのぼる>阿波野青畝。楊梅は漢名だ。ひと昔前の子どもたちにとっては、格好のおやつだったのだろう。樹皮も日干しすれば、利尿や下痢に効く生薬となる
▼雨が少なかった今年の梅雨も、だんだんとそれらしくなってきた。沖縄地方は平年より九日早い「梅雨明け宣言」。洗濯物が乾かない不便さはもうしばらく我慢だ
▼ビワの実も大きくなってきた。かじるとじゅわっと甘い汁がしたたる。<枇杷黄なり空はあやめの花曇り>素堂。この蒸し暑い季節、鈴なりに実っているヤマモモやビワを見て一服の清涼剤にしたい。
2013年6月16日
梅雨の真っ盛りに、ルビーのような美しい実をつけるのがヤマモモの木だ。マンションのベランダから手の届くところにたくさんの赤い実がなっている。手を伸ばしてもぎ取り、口に放り込む。松やにのような少し癖のあるにおいはすぐに消え、甘酸っぱさが口に広がる
▼風によって雄木の花粉が雌木に運ばれ、結実する風媒花である。やせた土地でもよく生育するので、街路樹や庭木によく植えられている。豊作の今年はたくさん集めてジュースをつくってみたい、と考えている
▼植物学者の故前川文夫さんによると、中国から入ってきていた桃が普及するようになった奈良から平安時代の初期ごろ、それまでモモと呼ばれていた植物はヤマモモと呼ばれるようになったようだ
▼<農繁期楊梅に子らよぢのぼる>阿波野青畝。楊梅は漢名だ。ひと昔前の子どもたちにとっては、格好のおやつだったのだろう。樹皮も日干しすれば、利尿や下痢に効く生薬となる
▼雨が少なかった今年の梅雨も、だんだんとそれらしくなってきた。沖縄地方は平年より九日早い「梅雨明け宣言」。洗濯物が乾かない不便さはもうしばらく我慢だ
▼ビワの実も大きくなってきた。かじるとじゅわっと甘い汁がしたたる。<枇杷黄なり空はあやめの花曇り>素堂。この蒸し暑い季節、鈴なりに実っているヤマモモやビワを見て一服の清涼剤にしたい。