中日春秋
2011年11月22日
最近はあまり使う人もいないが、ひところ、<KY>なる若者言葉が流行(はや)った。念のため、「空気が読めない」の意。そういう人を揶揄(やゆ)する言葉である
▼政府による「政策仕分け」の記事を読んでいて、思い出したのがそれ。日本原子力研究開発機構(原研)に関し、まず仕分け人が質(ただ)した。多額のお金をつぎ込んできたのに、いざ原発事故が起きてみると、除染に関するデータも使えるロボット技術もない。これは一体どういうことか、と
▼これに対して、文科省の幹部クラスがこう答えたのだそうだ。「事故が起きた場合の研究というと、『原発はそんなに危険なのか』という批判が出る。それを恐れてできなかった」
▼何だかしれっと告白してくれているが、恐るべき話である。原発は安全という「神話」を守ろうとする「空気」が、事故後、国民の安全に資すべき研究さえ封じていたとは。それに水を差して、<KY>になるのが怖かったということか
▼資源エネルギー庁が、メディアの原発報道を監視してきた問題にも通ず。実は、報道が「不正確」かどうかより「原発推進」に反する主張を見張るのが主眼だったらしいことが分かってきた。それに多額の税金をつぎ込んでいる
▼例の電力会社の「やらせメール」も、しかり。原発への異議はすべて<KY>なのだろう。そういう「空気」こそ仕分けせねばならぬ。
2011年11月22日
最近はあまり使う人もいないが、ひところ、<KY>なる若者言葉が流行(はや)った。念のため、「空気が読めない」の意。そういう人を揶揄(やゆ)する言葉である
▼政府による「政策仕分け」の記事を読んでいて、思い出したのがそれ。日本原子力研究開発機構(原研)に関し、まず仕分け人が質(ただ)した。多額のお金をつぎ込んできたのに、いざ原発事故が起きてみると、除染に関するデータも使えるロボット技術もない。これは一体どういうことか、と
▼これに対して、文科省の幹部クラスがこう答えたのだそうだ。「事故が起きた場合の研究というと、『原発はそんなに危険なのか』という批判が出る。それを恐れてできなかった」
▼何だかしれっと告白してくれているが、恐るべき話である。原発は安全という「神話」を守ろうとする「空気」が、事故後、国民の安全に資すべき研究さえ封じていたとは。それに水を差して、<KY>になるのが怖かったということか
▼資源エネルギー庁が、メディアの原発報道を監視してきた問題にも通ず。実は、報道が「不正確」かどうかより「原発推進」に反する主張を見張るのが主眼だったらしいことが分かってきた。それに多額の税金をつぎ込んでいる
▼例の電力会社の「やらせメール」も、しかり。原発への異議はすべて<KY>なのだろう。そういう「空気」こそ仕分けせねばならぬ。