中日春秋
2011年6月22日
当然だが、雨にたたられる、ということは、いつの世にもある。平安時代の白河院のケースが、まさにそれ
▼自ら建立した法勝寺(ほっしょうじ)に金泥一切経を供養しようとして、甚雨、つまり大雨で三度も延期を余儀なくされた、という話が『古事談』にある。そして供養を決行した日にも結局、雨が降ったそうだ
▼雨は、いや雨に限ったことではないけれど、ほどほどがよい。日照り続きで農作物などに悪影響が及んでは困るが、人の安全を脅かすような長雨、大雨はもっと困る。九州では既に大雨の被害が出ているが、やはり、気にかかるのは大震災被災地だ
▼ついに昨日、東北地方全域が梅雨入りしたようだと、気象庁が発表した。沿岸部には震災による地盤沈下で満潮の時でさえ浸水する地域がある。沿岸部に限らず、地震で地盤が緩んでいる所も少なくない
▼増え続ける高濃度放射能汚染水があふれそうになっている福島第一原発への影響も含め、これほど雨が怖い、と思う年もない。あの白河院は最後、たたる雨に激怒して、器に雨を受け、それを獄舎に入れたそうだが、できるなら、東北の「甚雨」も予(あらかじ)め牢屋(ろうや)に閉じ込めておきたいぐらいだ
▼ただ<ノー・レイン、ノー・レインボー>、雨がなければ虹もない、との西諺(せいげん)もある。平年で一月半ほどの東北の梅雨が無事に明けた時、被災地にきれいな虹がかかっているといい。
2011年6月22日
当然だが、雨にたたられる、ということは、いつの世にもある。平安時代の白河院のケースが、まさにそれ
▼自ら建立した法勝寺(ほっしょうじ)に金泥一切経を供養しようとして、甚雨、つまり大雨で三度も延期を余儀なくされた、という話が『古事談』にある。そして供養を決行した日にも結局、雨が降ったそうだ
▼雨は、いや雨に限ったことではないけれど、ほどほどがよい。日照り続きで農作物などに悪影響が及んでは困るが、人の安全を脅かすような長雨、大雨はもっと困る。九州では既に大雨の被害が出ているが、やはり、気にかかるのは大震災被災地だ
▼ついに昨日、東北地方全域が梅雨入りしたようだと、気象庁が発表した。沿岸部には震災による地盤沈下で満潮の時でさえ浸水する地域がある。沿岸部に限らず、地震で地盤が緩んでいる所も少なくない
▼増え続ける高濃度放射能汚染水があふれそうになっている福島第一原発への影響も含め、これほど雨が怖い、と思う年もない。あの白河院は最後、たたる雨に激怒して、器に雨を受け、それを獄舎に入れたそうだが、できるなら、東北の「甚雨」も予(あらかじ)め牢屋(ろうや)に閉じ込めておきたいぐらいだ
▼ただ<ノー・レイン、ノー・レインボー>、雨がなければ虹もない、との西諺(せいげん)もある。平年で一月半ほどの東北の梅雨が無事に明けた時、被災地にきれいな虹がかかっているといい。