中日春秋
2011年3月13日
何という残酷な夜明けか。空撮のテレビ画面が次々に映し出したのは、白日の下にさらされた大津波の爪痕だった
▼大地震の引き起こした水の暴虐に根こそぎにされた集落、火の暴虐が見る影もなく焼け尽くした街…。どこもほんの一日前まで確かに、人々の息吹があった場所だ。命からがら生き延びた人々の味わった恐怖に思いを致せば、胸がしめつけられる
▼だから、身体的な損傷だけでなく、心のそれも心配だ。強い余震がいつまでもやまず、不気味にも東北と離れた信越でも大きな地震が発生。さらに、福島原発の爆発事故による放射性物質の恐怖が。とにかく、強い恐怖に一向に「区切り」がつかない
▼それが、被災者に限らず、多くの日本人のストレスになっていよう。死者数が急増する中、被災各地に「孤立した」人々はむしろ救いだ。生き延びたということだから。救助の人たちの雄姿と「無事救助」の報が、何より今の日本を勇気づける
▼記憶が確かなら、ボクシングの元ヘビー級王者G・フォアマンの逸話だったと思う。あの猛者でさえ試合が近づくと恐怖に負けそうになり、毎夜、屋上で繰り返し叫んでいたという。「イエス・アイ・キャン(私にはできる!)」
▼原発事故の対応も含め、大地震禍を克服する闘いは始まったばかりだ。怖い相手だが、怯(ひる)むわけにはいかない。そう、私たちにはできる!
2011年3月13日
何という残酷な夜明けか。空撮のテレビ画面が次々に映し出したのは、白日の下にさらされた大津波の爪痕だった
▼大地震の引き起こした水の暴虐に根こそぎにされた集落、火の暴虐が見る影もなく焼け尽くした街…。どこもほんの一日前まで確かに、人々の息吹があった場所だ。命からがら生き延びた人々の味わった恐怖に思いを致せば、胸がしめつけられる
▼だから、身体的な損傷だけでなく、心のそれも心配だ。強い余震がいつまでもやまず、不気味にも東北と離れた信越でも大きな地震が発生。さらに、福島原発の爆発事故による放射性物質の恐怖が。とにかく、強い恐怖に一向に「区切り」がつかない
▼それが、被災者に限らず、多くの日本人のストレスになっていよう。死者数が急増する中、被災各地に「孤立した」人々はむしろ救いだ。生き延びたということだから。救助の人たちの雄姿と「無事救助」の報が、何より今の日本を勇気づける
▼記憶が確かなら、ボクシングの元ヘビー級王者G・フォアマンの逸話だったと思う。あの猛者でさえ試合が近づくと恐怖に負けそうになり、毎夜、屋上で繰り返し叫んでいたという。「イエス・アイ・キャン(私にはできる!)」
▼原発事故の対応も含め、大地震禍を克服する闘いは始まったばかりだ。怖い相手だが、怯(ひる)むわけにはいかない。そう、私たちにはできる!