中日春秋
2011年2月15日
幕末。突然、「黒船」に乗り込んできた二人の日本人のことが、『ペルリ提督日本遠征記』に記されている
▼外の世界のことを学びたい。その一心で、厳しい鎖国の掟(おきて)を破り、死を賭してやってきた密航の志願者。願いは聞き入れられなかったが、ペリーらはその行動に感嘆する。日本人の志向がこんな風だとすれば<この興味ある国の前途は…何と有望であることか>
▼その二人-吉田松陰とその弟子が知ったら何と言うだろう。時代は移り、「世界を見る」「世界を学ぶ」どころか、何かに秀でる日本人にとっては今や「世界が舞台」だ。しかも、わが国が“本家”でない分野での活躍もめざましい
▼イチロー選手ら多数が本場の米国で活躍する野球をはじめ、サッカーでも、本場の欧州に招かれる選手は年々増える一方だ。そして、昨日は、音楽の世界でうれしいニュース
▼米音楽界の最高栄誉グラミー賞で、人気ユニットB’zの松本孝弘さんや、欧州を拠点にするピアニスト内田光子さんらの受賞が決まった。お二人の音楽分野、ポップやクラシックだって、やはり本場はあちらである
▼ただ、こういう話とは裏腹なことに、最近、海外留学生の減少など、若い世代の内向き志向の強まりがいわれる日本である。いわば、「世界を見る」「世界を学ぶ」への関心低下か。それこそ、あの二人が知ったら何と言うだろう。
2011年2月15日
幕末。突然、「黒船」に乗り込んできた二人の日本人のことが、『ペルリ提督日本遠征記』に記されている
▼外の世界のことを学びたい。その一心で、厳しい鎖国の掟(おきて)を破り、死を賭してやってきた密航の志願者。願いは聞き入れられなかったが、ペリーらはその行動に感嘆する。日本人の志向がこんな風だとすれば<この興味ある国の前途は…何と有望であることか>
▼その二人-吉田松陰とその弟子が知ったら何と言うだろう。時代は移り、「世界を見る」「世界を学ぶ」どころか、何かに秀でる日本人にとっては今や「世界が舞台」だ。しかも、わが国が“本家”でない分野での活躍もめざましい
▼イチロー選手ら多数が本場の米国で活躍する野球をはじめ、サッカーでも、本場の欧州に招かれる選手は年々増える一方だ。そして、昨日は、音楽の世界でうれしいニュース
▼米音楽界の最高栄誉グラミー賞で、人気ユニットB’zの松本孝弘さんや、欧州を拠点にするピアニスト内田光子さんらの受賞が決まった。お二人の音楽分野、ポップやクラシックだって、やはり本場はあちらである
▼ただ、こういう話とは裏腹なことに、最近、海外留学生の減少など、若い世代の内向き志向の強まりがいわれる日本である。いわば、「世界を見る」「世界を学ぶ」への関心低下か。それこそ、あの二人が知ったら何と言うだろう。