中日春秋
2010年10月7日
しばらく前、複数の有名企業が導入すると表明して「英語の社内公用語化」が話題になった
▼日本にいる日本人同士までが英語で議論する、というのは少々滑稽(こっけい)な気もするけれど、ある調査でも、半数以上の人が、最近、ビジネス上で英語の重要性が増したと感じていると答えている。やはり、経済のグローバル化のゆえだろう
▼換言すれば、言語も含めて世界標準に適合しなければ取り残される、という危機感。『進化論』の島になぞらえて、技術が日本国内だけで独自進化することを指す「ガラパゴス化」なる言葉を昨今よく聞くのも、多分、同じことだ
▼ところで、少し前の記事によれば、来年六月にイタリアで開かれるベネチア・ビエンナーレ美術展の日本館展示テーマは『超ガラパゴス・シンドローム』であるという。つまりは「超ガラパゴス化」
▼出品作家に決まった長野県在住の現代美術家、束芋さんが、そのココロを語る。「『井の中の蛙(かわず)大海を知らず』という中国古典由来の諺(ことわざ)に『されど空の高さを知る』が日本で加わったとされる。この負け惜しみみたいな発想が面白い」
▼井戸は海よりうんと狭いと評すのは水平に広がる「標準」の視点。開き直って、空をじっと見上げるのは垂直に伸びる「独自性」の視点。確かに、単なるガラパゴス化を「超」えていく道は、むしろ後者にこそあるのかもしれない。
2010年10月7日
しばらく前、複数の有名企業が導入すると表明して「英語の社内公用語化」が話題になった
▼日本にいる日本人同士までが英語で議論する、というのは少々滑稽(こっけい)な気もするけれど、ある調査でも、半数以上の人が、最近、ビジネス上で英語の重要性が増したと感じていると答えている。やはり、経済のグローバル化のゆえだろう
▼換言すれば、言語も含めて世界標準に適合しなければ取り残される、という危機感。『進化論』の島になぞらえて、技術が日本国内だけで独自進化することを指す「ガラパゴス化」なる言葉を昨今よく聞くのも、多分、同じことだ
▼ところで、少し前の記事によれば、来年六月にイタリアで開かれるベネチア・ビエンナーレ美術展の日本館展示テーマは『超ガラパゴス・シンドローム』であるという。つまりは「超ガラパゴス化」
▼出品作家に決まった長野県在住の現代美術家、束芋さんが、そのココロを語る。「『井の中の蛙(かわず)大海を知らず』という中国古典由来の諺(ことわざ)に『されど空の高さを知る』が日本で加わったとされる。この負け惜しみみたいな発想が面白い」
▼井戸は海よりうんと狭いと評すのは水平に広がる「標準」の視点。開き直って、空をじっと見上げるのは垂直に伸びる「独自性」の視点。確かに、単なるガラパゴス化を「超」えていく道は、むしろ後者にこそあるのかもしれない。