中日春秋
2010年6月8日
四年ほど前、大阪で約六十年ぶりに復活した落語定席「天満天神繁昌亭」には、舞台上に「楽」という額文字がかかっている
▼一度、のぞいたことがあるが、大いに笑わせてもらい、実際に、「楽」しい気分になったのは言うまでもない。ただ、かつて大阪にあった幾代亭という寄席には、少し違って、「薬」という文字が掲げられていたそうだ
▼最近、吉本興業などが、お笑い芸人の芸を被験者に見せて、ある種のタンパク質の変化などを調べる実験を行ったという記事を新聞で読んだ。結果は、果たせるかな、笑いには、疲労感やストレス軽減の効果が見られたのだという
▼笑いは健康にプラス、という研究は既にいくつもあるし、鬱々(うつうつ)としているよりニコニコしている方が、体の調子もいいという実感がある人も少なくないだろう。古く<笑いは人の薬>ともいう
▼繁昌亭の「楽」の字は、人間国宝・桂米朝師匠の筆。同寄席にたずねると「草には『草野球』『草競馬』など本格的でない物の印象があるのであえて『薬』の草かんむりを外し『楽』と書かれたのでは」。師匠ははっきり語らないが周囲はそう推測している、とのことだった
▼いずれにせよ「楽」が「薬」に通じているのは間違いあるまい。待てよ。そういえば、ジョークなどを聞いて笑うという時、よく、こんな表現をしないか。「クスリと笑う」と。
2010年6月8日
四年ほど前、大阪で約六十年ぶりに復活した落語定席「天満天神繁昌亭」には、舞台上に「楽」という額文字がかかっている
▼一度、のぞいたことがあるが、大いに笑わせてもらい、実際に、「楽」しい気分になったのは言うまでもない。ただ、かつて大阪にあった幾代亭という寄席には、少し違って、「薬」という文字が掲げられていたそうだ
▼最近、吉本興業などが、お笑い芸人の芸を被験者に見せて、ある種のタンパク質の変化などを調べる実験を行ったという記事を新聞で読んだ。結果は、果たせるかな、笑いには、疲労感やストレス軽減の効果が見られたのだという
▼笑いは健康にプラス、という研究は既にいくつもあるし、鬱々(うつうつ)としているよりニコニコしている方が、体の調子もいいという実感がある人も少なくないだろう。古く<笑いは人の薬>ともいう
▼繁昌亭の「楽」の字は、人間国宝・桂米朝師匠の筆。同寄席にたずねると「草には『草野球』『草競馬』など本格的でない物の印象があるのであえて『薬』の草かんむりを外し『楽』と書かれたのでは」。師匠ははっきり語らないが周囲はそう推測している、とのことだった
▼いずれにせよ「楽」が「薬」に通じているのは間違いあるまい。待てよ。そういえば、ジョークなどを聞いて笑うという時、よく、こんな表現をしないか。「クスリと笑う」と。