中日春秋
2010年1月19日
例の「○○婚式」という言い方、あれは西洋からの輸入らしい。ただ、結婚一年の「紙」、五年の「木」、ずっと飛んで三十五年の「珊瑚(さんご)」などはなじみが薄い
▼だが、二十五年の「銀」と五十年の「金」は別だ。子や孫がそれを祝う習慣はわが国に定着している。夫婦に例えるなら、日米同盟もきょう、「金婚式」ということになろうか
▼サンフランシスコ講和条約と同時に旧日米安保条約が締結されたのは一九五一年。だが、現在の同盟の基となるのは、ちょうど五十年前の六〇年一月十九日、当時の岸信介首相によって署名された改定安保条約である
▼米軍普天間飛行場移設問題やインド洋での給油停止で「ぎくしゃくした」と評されることの多い現今の日米関係だ。だが、鳩山政権は同盟の根幹とは言えない部分について、しかも小声で「ノー」と言ったにすぎない
▼米国側が大仰に反応した面があったとすれば、自民党政権時代、「イエス」以外は聞き慣れていなかったからだろう。移設問題の結論も五月への先延ばしを諒(りょう)としたというし、あちらもやっと会話のルールが少し変わったことに気づいたのかもしれない
▼むしろ小声の「ノー」さえ言えなかった半世紀を思う。防衛を依存する引け目は分かるが、遠慮しすぎる必要はない。五十年連れ添った夫婦同様、どっちも相手が必要で続いてきた同盟なのだから。
2010年1月19日
例の「○○婚式」という言い方、あれは西洋からの輸入らしい。ただ、結婚一年の「紙」、五年の「木」、ずっと飛んで三十五年の「珊瑚(さんご)」などはなじみが薄い
▼だが、二十五年の「銀」と五十年の「金」は別だ。子や孫がそれを祝う習慣はわが国に定着している。夫婦に例えるなら、日米同盟もきょう、「金婚式」ということになろうか
▼サンフランシスコ講和条約と同時に旧日米安保条約が締結されたのは一九五一年。だが、現在の同盟の基となるのは、ちょうど五十年前の六〇年一月十九日、当時の岸信介首相によって署名された改定安保条約である
▼米軍普天間飛行場移設問題やインド洋での給油停止で「ぎくしゃくした」と評されることの多い現今の日米関係だ。だが、鳩山政権は同盟の根幹とは言えない部分について、しかも小声で「ノー」と言ったにすぎない
▼米国側が大仰に反応した面があったとすれば、自民党政権時代、「イエス」以外は聞き慣れていなかったからだろう。移設問題の結論も五月への先延ばしを諒(りょう)としたというし、あちらもやっと会話のルールが少し変わったことに気づいたのかもしれない
▼むしろ小声の「ノー」さえ言えなかった半世紀を思う。防衛を依存する引け目は分かるが、遠慮しすぎる必要はない。五十年連れ添った夫婦同様、どっちも相手が必要で続いてきた同盟なのだから。