中日春秋
2009年12月23日
 今年、中国のインターネット上で流行語になった言葉の一つが「被(ベイ)」。「被○○」のように使われ「○○したことにされる」といった意味らしい
▼きっかけは、就職活動中の大学新卒者が国管理の個人履歴を閲覧し、自分が見知らぬ企業に就職したことにされているのを発見、告発したこと。大学側が就職率を上げるため記録を偽造していた。同様のケースが相次ぎ「被就職(就職したことにされる)」の表現が流布した
▼さらに、警察が変死の捜査をちゃんとしないまま自殺ということにして騒動になった「被自殺」など、当局が実態をごまかした「被○○」の事例がいくつもあったようだ。ある中国紙(電子版)は日本に倣って決めるなら中国の「今年の漢字」は「被」だとした
▼さて、鳩山首相がガソリン税の暫定税率を事実上維持することを決めた。民主党はマニフェストで「廃止」を掲げていたが、この点は、小沢幹事長が直接伝えた党の要望をのんだ形だ
▼財源不足を理由に、事実上の公約違反を求める党要望を「党というより国民の思い」と評した首相。きのうも「(要望の)背後には国民の思いがある」と繰り返した。各種世論調査での内閣支持率下落についても「国民の叱咤(しった)激励だ」と
▼都合よく、国民がそうしたことにされている、いわば「被要望」「被激励」。鳩山さん、ちょっと甘えが過ぎないか。