インターネット証券大手5社の2010年3月期決算が27日、出そろった。期間中の国内株式市場は景気回復期待が高まるも、円高や欧州の信用不安もくすぶり、個人投資家の売買手控えが目立った。株式売買手数料の落ち込みから、3社が売上高にあたる純営業収益で減収となった。一方、経費削減やFX(外国為替証拠金取引)の伸びで、3社は最終増益を確保した。
株式売買が低迷する中、松井証券はシステム契約の見直しなどで販売管理費を大幅に抑え、増益を確保。営業収益経常利益率は47%と、収入のほぼ半分が利益となる高利益率構造で、松井道夫社長は「無駄を徹底的に絞る『筋肉質の経営』ができた」と振り返った。
カブドットコム証券は1~3月期、日本航空株の上場廃止、第一生命株の新規上場で関連経費がふくらみ、減収減益となった。ただ、投資信託の預かり資産が四半期ベースで過去最高を記録するなど「今期の見通しは明るい」(斎藤正勝社長)という。
唯一、増収増益を達成した楽天証券は投信販売、FX収益が堅調に伸び、全体を底上げした。
SBI証券は09年12月、ネット証券として初めて獲得口座が200万口座を突破。「09年10~12月期を底に業績は底打ちした」(SBIホールディングスの北尾吉孝最高経営責任者)とみており、今後、香港証券取引所への上場など、海外での収益確保を目指す。
1月にオリックス証券を完全子会社化し、5月に正式合併するマネックスグループは減収増益となった。松本大社長は「(市況低迷で)バラ色の経営環境ではないが、合併を機にシェアを取ってゆきたい」と意気込んだ。
09年度は、リーマン・ショック後の各国の積極的な財政出動で、世界的に景気回復期待が高まり、日経平均株価は期初の8000円台から期末には1万1000円台を回復した。
しかし、円高やドバイ・ショック、ギリシャの信用不安などがくすぶり続け、東京、大阪、名古屋の3市場の個人の株式売買代金は1日当たり6069億円と前年比8%減少、薄商いが続いた。
今後の業績を占う上で、最大の懸案とされるのは、8月に導入されるFXのレバレッジ規制だ。取引倍率が最大50倍までに制限されるため、株式売買手数料の減少をFX収入で補ってきたネット証券にとって、「経営環境の悪化も予想される」(市場関係者)という。(渡部一実)
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