【ただの独り言】


「記憶から来た男(完成版)」←(自分の中で完全版が出来上がったので、それについて書いてみようと思います…!)

長分が苦手な方・興味のない方・それは違うと思う方は、そのままスルーしてくださいm(_ _)m



【記憶から来た男】


平沢進 - 記憶から来た男

襟を立てて  道を来る
月の影踏んで咳き込んで
歩く謎のジェントルマン
いつか過去に  聞いたような
歌の韻踏んで
置き去った夜の箱から声が聞こえ
"何故かくのごとく淡い?
何故火のごとく刹那"
「理」は疲れて「利」がかく有り"と

ビルの上でキミ見下ろし
やおら飛び立った  際立って
空(くう)に波紋描いて
いつか夢で見たように
脈略を断ったビジョンで
竜を象る雲が吼える

"何故かくのごとく聞かず
何故「奇」に捕られ見過ごす?"
"「利」は栄えて「非」がかく有り"と

見よ夜の深く彼が行く あー
(幾多を知り  あまたを持ち)
見よ夜の深く彼が行く あー
(幾多を知り  あまたを持ち)
見よ夜の深く彼が行く あー
(幾多を知り)

追う間もなく  階下へ逃げる
不意に閃光の回答は
掴む術忘れられ
夜毎に来る  キミの夢に
歌の韻踏んで
咳き込んで枕元に微かささやく
"何故かくのごとく照らし
何故夢の道をふさぐ?"
"「意」は焼かれて
「苦」がかく有り"と

見よ夜の深く彼が行く  あー
(幾多を知り  あまたを持ち)
見よ夜の深く彼が行く  あー
(幾多を知り  あまたを持ち)



【はじめに】

今回もただの個人的な解釈になりますので…
(こんな風に解釈する人もいるんだな…)ぐらいの感覚で見て頂ければ幸いですかねm(_ _)m
それでは、早速書いていこうと思います。

「記憶から来た男」←(個人的に未来から現在の世界【=未来から見た過去の世界線】にやってきた、もう一人の主人公目線の物語という風に解釈しました…!)

(そして、今回の曲の答えなのではないだろうか?と思うような公式サイトがありましたので、その記事の内容を基に解釈していこうと思います…!)

【解釈】

​【1番目の歌詞】

襟を立てて  道を来る

月の影踏んで咳き込んで

歩く謎のジェントルマン

いつか過去に  聞いたような

歌の韻踏んで

置き去った夜の箱から声が聞こえ

"何故かくのごとく淡い?

何故火のごとく刹那"

「理」は疲れて「利」がかく有り"と


ビルの上でキミ見下ろし

やおら飛び立った  際立って

空(くう)に波紋描いて

いつか夢で見たように

脈略を断ったビジョンで

竜を象る雲が吼える


"何故かくのごとく聞かず

何故「奇」に捕られ見過ごす?"

"「利」は栄えて「非」がかく有り"と


見よ夜の深く彼が行く あー

(幾多を知り  あまたを持ち)

見よ夜の深く彼が行く あー

(幾多を知り  あまたを持ち)

見よ夜の深く彼が行く あー

(幾多を知り)


 【考察】

(あらすじから書いてしまいますが…)

「過去向く士(さむらい)=未来から来たもう一人の主人公」目線で描かれた物語という風に解釈していますね。

物語は「過去向く士(さむらい)=未来に存在する主人公」が未来で何らかの理由でキャンセルしてしまったコンサートを実現させる為、現在(=未来から見た過去の世界線)に戻ってきたところから始まります。

しかし…

それを実現させるには、過去の主人公(現在の主人公)がこれからやろうとしている仕事を次々と断念させなければならなかったんですね。

(それが原因で後に大変な結果を招いてしまうことになるのですが…)


襟を立てて  道を来る

月の影踏んで咳き込んで

歩く謎のジェントルマン

いつか過去に  聞いたような

歌の韻踏んで

置き去った夜の箱から声が聞こえ

"何故かくのごとく淡い?

何故火のごとく刹那"

「理」は疲れて「利」がかく有り"と

<月の影踏んで咳き込んで>

月の影・踏んで・咳き込んで:全て「e」で押韻


<襟を立てて  道を来る>

<月の影踏んで咳き込んで>

<歩く謎のジェントルマン>

<いつか過去に  聞いたような>

<歌の韻踏んで>

<置き去った夜の箱から声が聞こえ>

「歌の韻・置き去った夜の箱」←(まず、記事の内容通りの曲なら、これらのフレーズが指しているものの正体は「コンサート会場」ではないだろうか?と思いました…!)

未来から現在の世界に来た「謎のジェントルマン=過去向く士(さむらい)?」が過去に聞いたような歌(=過去の記憶)を何となく思い出しながら夜道を歩いているシーンから始まり…

道の途中にある「置き去った夜の箱=未来の世界線でキャンセルしてしまったコンサート会場?」から声が聞こえてくる。(幻聴の可能性もありますが…)


(個人的に断片的に覚えている記憶を頼りに過去の全ての記憶を取り戻そうとしているように感じましたね…)


<"何故かくのごとく淡い?>

<何故火のごとく刹那">

<「理」は疲れて「利」がかく有り"と>


「理=道理?」

「利=利益?」


「道理より利益?」←(このように解釈しました…!)

(キャンセルしてしまったコンサートのことを言っているのでしょう…)

未来の世界線でキャンセルしてしまったコンサートを実現させようとしているんですけど…

なぜか、その時点で「過去向く士(さむらい)」の記憶が薄れてきているんですよね…(その理由は次の歌詞で判明します…)


(そろそろ次に進みますかね…!)


ビルの上でキミ見下ろし

やおら飛び立った  際立って

空(くう)に波紋描いて

いつか夢で見たように

脈略を断ったビジョンで

竜を象る雲が吼える

<ビルの上でキミ見下ろし>

(このフレーズは非常に重要なポイントですかね…!)

冒頭でも少し書きましたが…
この物語は未来の世界線で何らかの理由でキャンセルしてしまったコンサートを実現させる為に過去(=現在)に戻ってきて、その当時の主人公がこれからやろうとしている別の仕事を次々と断念させてしまったんですね。

しかし…

そういった行動がいけなかったんですね…
その失敗をやり直そうとしたことで、未来の自分自身の成立に必要な過去がどんどん消えていき、最終的に「過去向く士(さむらい)=未来の主人公」自身が消滅しかける事態となってしまったんですね。(つまり、過去を変えてしまったことで未来の世界線での出来事が無かったことになる+存在すること自体が許されなくなる、という非常に最悪な事態となってしまうんですね…)

(つまり、変えてしまった過去が本当の現実になってしまうので…目的が達成された未来の世界線では、過去向く士【さむらい】から過去を変えてしまった世界線の主人公【現在の主人公】に変わってしまうということなんですね…)

ビルの上でキミ見下ろし」←(説明が長くなってしまいましたが…目的達成と同時に未来の自分自身の成立に必要な過去を消し去った「過去向く士(さむらい)」が遂に消滅する時がやってきたのです…)

<やおら飛び立った  際立って>

<空(くう)に波紋描いて>

<いつか夢で見たように>

<脈略を断ったビジョンで>

<竜を象る雲が吼える>

ビルの上から「キミ=過去を変えてしまった世界線の主人公」を見下ろしながら、そこからゆっくりと飛び降りていき、この世から消滅してしまったのです…


"何故かくのごとく聞かず

何故「奇」に捕られ見過ごす?"

"「利」は栄えて「非」がかく有り"と

「利=キャンセルしてしまったコンサート」は無事に終わり、本来の自分ではない別の世界線の自分がこの先の人生を歩むことになってしまったことが分かりますね。

(そのように解釈しました…!)


見よ夜の深く彼が行く あー

(幾多を知り  あまたを持ち)

見よ夜の深く彼が行く あー

(幾多を知り  あまたを持ち)

見よ夜の深く彼が行く あー

(幾多を知り)

(消えゆく「過去向く士(さむらい)=本来の自分」のことを嘆いているのでしょう…)


​【2番目の歌詞】

追う間もなく  階下へ逃げる

不意に閃光の回答は

掴む術忘れられ

夜毎に来る  キミの夢に

歌の韻踏んで

咳き込んで枕元に微かささやく

"何故かくのごとく照らし

何故夢の道をふさぐ?"

"「意」は焼かれて

「苦」がかく有り"と


見よ夜の深く彼が行く  あー

(幾多を知り  あまたを持ち)

見よ夜の深く彼が行く  あー

(幾多を知り  あまたを持ち)


​【考察】

追う間もなく  階下へ逃げる

不意に閃光の回答は

掴む術忘れられ

夜毎に来る  キミの夢に

歌の韻踏んで

咳き込んで枕元に微かささやく

"何故かくのごとく照らし

何故夢の道をふさぐ?"

"「意」は焼かれて

「苦」がかく有り"と

<追う間もなく  階下へ逃げる>

<不意に閃光の回答は>

<掴む術忘れられ>

<夜毎に来る  キミの夢に>

<歌の韻踏んで>

<咳き込んで枕元に微かささやく>

2番目の歌詞は、この世から消滅してしまった「過去向く士(さむらい)」のその後を歌っている、という風に解釈しました。

「Ψヶ原(プシーがはら)」←(冒頭で紹介した記事の内容によると…まだ「過去向く士(さむらい)」は完全には、消滅しておらず…「Ψヶ原」と呼ばれている、現実世界【この世】に住んでいる人達には、見えない世界に行ったようです…!)



「Ψヶ原とは…」←(現実に出現する前の物事が、どのように出現するかについての全ての可能性を持ったまま靄【もや】のように漂う空間のようです…!)

(記事の内容を見ると、まだこの世に戻れるチャンスがあることが分かりますね…!)

しかし…

「過去向く士(さむらい)」が「Ψヶ原」と呼ばれる見えない世界に行った後、そこから過去を変えてしまった世界線の主人公(現在の主人公)に助けを求めるんですけど…
残念ながら、その「過去向く士(さむらい)」からのSOSは現在の主人公に届くことはなかったんですね。(一応、過去の記憶【=SOS】は届いたんですけど…それは関連性の薄い記憶だったのです…)


見よ夜の深く彼が行く  あー

(幾多を知り  あまたを持ち)

見よ夜の深く彼が行く  あー

(幾多を知り  あまたを持ち)

「Ψヶ原」←(結局、助かる為の最後の砦となる場所も意味はなく、完全に消滅してしまうのでした…)



​【記憶から来た男(まとめ)】

自身の失敗をやり直す為、未来の世界線から現在の世界線(=未来から見た過去の世界線)に戻ってきた「過去向く士(さむらい)=未来に存在する主人公」の物語。

彼は未来の世界線で被ってしまった損害を回避する為、キャンセルしてしまったコンサートを現在の世界線の主人公(=未来から見た過去の主人公)に実現させたんですね。

しかし…

それが原因で大変な結果を招いてしまうことになるのでした。
過去の主人公(=現在の主人公)がコンサートを実現してしまったことで、未来の世界線には、無かった現実が本当の現実となってしまい…
「過去向く士(さむらい)=本来の世界線の主人公」は、この世に存在することを許されなくなってしまうんですね。

この世に存在することを許されなくなった「過去向く士(さむらい)」は、その後、この世から消滅してしまい…
「Ψヶ原」と呼ばれている、現実世界(この世)にいる人達には、見えない世界に行ってしまうんですね。

しかし…

そこには、まだ本来の自分が存在していました。
これをチャンスと思った「過去向く士(さむらい)」は、その世界から過去を変えてしまった世界線の主人公(現在の主人公)に助けを求めるのですが…
残念ながら、そのSOSは現在の主人公の元に届かなかったんですね。(一応、過去の記憶【=SOS】は届いたんですけど…それは関連性の薄い記憶でした…)

Ψヶ原」←(助かる為の最後の砦も虚しく、結局「過去向く士(さむらい)」は完全に消滅してしまう、という最悪な結末を迎えてしまうのでした…)


以上です。




【感想】

「過去を変えたことで存在すること自体が許されなくなる」←(クロノクロスに出てくるミゲルの台詞を思い出しますね…)

ミゲル「歴史は、選択と分岐で成り立っている。自分で選びとったものが、新たな世界をつくり、新たな未来を生み出して行く。だが、何かを選びとるということは、同時に選ばれなかった他の未来を殺してしまう、ということでもあるんだよ。過去が変えられたために、存在することを許されなくなった未来……。生まれる前に、すでに殺されてしまったひとつの未来が、ここに、この死海に凝縮されているんだよ。」



【最後に】

長々と書いてしまいましたが、この辺で終わろうと思います。
ありがとうございましたm(_ _)m

「記憶から来た男」より…!