広々としたモデルルームを宿として借りることができたパンダのスコット一家。
一日のほとんどを睡眠と食事に費やすパンダにとって、寝る場所を確保できたことは大いに有り難いことでしたが、モデルルームのスタッフのお姉さんが帰りにくれたお菓子位ではお腹がグーグー鳴ってしまいます。しかも、マンションを買うという壮大なプランまで立ててしまい、さあ、今後この家族にどんな事態が待ち受けているのでしょうか?
「おはよう!久しぶりにぐっすり眠れたよ」
って、あれっ、誰もいない。パパとママは何処行っちゃったんだろ。寝坊助のくせに、珍しいな。
リビングに向かうとテーブルの上には置き手紙が。
『パパとママは夕方まで出かけてきます。上野の真真ちゃんに聞いたお店でお買い物してきます。パパはその後仕事探しに行くみたいだから、ママも一緒に付いて行きます。お姉さんの言うこと聞いて待っててね』
ママは買い物大好きだからな。パパも大変だ。でも働くってことは、本当にマンション買う気なんだな。
「おはよう!お腹減った?」
さっそくお姉さんがやって来た。さすが、元飼育係だけあってリンゴをたくさん持ってきてくれたんだ。
僕がむしゃむしゃ食べ始めてると、後ろから甘ーい声が聴こえてくるんだ。
「ニャーーー」
昨日お姉さんが言ってた猫ちゃんだ!超可愛いじゃん!
「昨日の約束頼むわね。まだ、幼いからちゃんと面倒見てあげてね。」と満足げなお姉さん。
了解!当たり前だよ。グフフ、僕も今日からお兄さんだね。
「そういえば、パパとママは?」
「お買い物と仕事探しだってさ。多分マンションの資金を稼ぐんだよ」
「偉いわねぇ。でもマンションってお菓子とは違うのよ。ちゃんと貯めないとね。ケンケンもがんばってね!」
「僕も?」
「みんなで頑張った方が早く買えるでしょ。アルバイト先なら紹介するわよ」
お姉さんの知り合いの中華料理店なら、すぐに働きに行ってもオッケーらしい。
確かに此処は昨日の感じだと昼間はお客さんがゾロゾロ来ちゃうから、外に出た方が良いかもしれないな。パパとママも頑張ってるし。少しは僕も協力しないと。
「分かりました。そのお店紹介してください!」
しばらく猫ちゃんとじゃれあってから、
お姉さんに教わった道を通って、その中華料理屋さんに向かったんだ。
そこの大将はすごく優しい感じで、僕と猫ちゃんを迎えてくれたよ。
何だかパンダにも慣れてるみたいだ。
お姉さんといい、この街には僕らに親切な人間がいっぱいいるのかな?
「初めまして。ケンケンです。働くのは初めてですが、よろしくお願いします」
まずは、お皿を洗う仕事だってさ。初めてで緊張するけど、なんだか面白い。水遊びを思い出すなぁ。
しかも、イイ臭いがするから集中できないよぉ。我慢我慢。絶対マンション買うんだもんね!
────────────────────── 次回更新日:10月28日
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