Long  Island  serial  killer


 ロングアイランドの連続殺人鬼  


 Shannan Gilbert


 シャナン・ギルバート編  





 ニューヨーク州のロングアイランドで後に確認された連続殺人事件で、この事件の犯人(別のロングアイランドの殺人事件の犯人は逮捕されている)は逮捕されていなく未解決事件に現在もなっている。


 事件の発端 

 連続殺人事件の被害者のシャナン・ギルバートは、クレイグスリスト(Craigslist いわゆる出会い系サイトで本来は個人対個人の出会いの場を提供するサイトだったが、売春をする人たちの個人またはグループのツールとしても使われている)を使った売春グループに所属していてシャナン(売春婦)たちの送迎はグループのマイケル・パクというドライバーがその日は担当していた。
 
 シャナンは、顧客の家から飛び出すように走って行ってしまう。その後、シャナンはオークビーチエリアで目撃されている。
 この事実は、シャナンと同じ売春グループの女性や、彼女の友人が知った。 
 ※シャナン・ギルバートの母、マリ・ギルバートは、シャナンがクレイグスリストのエスコート(セックス・ワーカー)としてロングアイランドのジョセフ・ブリューワー宅(顧客)に行き、理由は不明だがシャナンパニック状態になり、ブリューワー宅を飛び出し、隣の家に住むピーター・ハケットに一時的に介抱されピーター・ハケットがマリ・ギルバートに電話をかけている。要領のえない内容だったが、マリは娘のシャナンがトラブルにあったことは理解した。  
 このことをシャナンの母親のマリ・ギルバートが知ることになり、マリは、娘シャナンが何らかのトラブルに巻き込まれたと直感して、2010年5月1日に行方不明届を提出する。






 Shannan Gilbert

 シャナン・ギルバート  


 2010年5月、サフォーク郡警察は、5月1日にシャナンの母親のマリ・ギルバートから提出された行方不明届を受理していた。
 ニュージャージー州出身のシャナン・ギルバート(24歳)の捜索はすぐには行われなかった。

 シャナン・ギルバートは、Craigslist(クレイグスリスト)と呼ばれる出会い系サイトを通じてSEX  Worker・セックス・ワーカー(売春婦)をしていた事実があった。
 そのため、サフォーク郡警察はセックス・ワーカーが行方不明だからといって本格的な捜索はしない。(職業的差別であり、自ら失踪した可能性も高い女性を時間をさいて調べようとはしなかった。これは、日本の警察でも起こりうる可能性もある) 


 しかし、シャナンの母親のマリ・ギルバートは諦めなかった何度も警察に行き、捜索を頼みシャナンが最後に目撃されたオークビーチのエリアをマリを中心に家族が自分たちの足で捜索を続けていた。
 ※マリ・ギルバートが捜索している時点では連続殺人事件が発覚していなかった。


 サフォーク郡警察も、このような状況になりシャナン・ギルバートの捜索をしなければいけない状況に追い込まれていた。郡警察は、シャナンが何らかの事件や事故に巻き込まれた可能性があるとしてオークビーチ周辺の捜査に着手した。









 Mari  Gilbert

 マリ・ギルバート  



 警察に頼ることなくマリや家族はシャナンの捜索を続けていた。
 マリは、シャナンが戻って来るかも知れないというより事件に巻き込まれたと考えていたと思う。
 その証拠にオークビーチ周辺の湿地帯まで彼女は捜索していた。
 
 ※写真では、連続殺人事件が発覚後のインタビューを受けるマリ・ギルバートの姿がある。



 サフォーク郡警察は、警察犬を投入して捜索を開始する。




 2010年12月にサフォーク郡のギルゴとオークビーチの人気のない浜辺の町、ナッソー郡のジョーンズビーチ州立公園の近く、オーシャンパーク・ウェイに沿った道路沿いで次々と遺体が発見される。

 ※ロングアイランドの連続殺人事件の概要はPart.2で紹介します。

 ※Part.1では、シャナン・ギルバートにフォーカスを当てていきます。  



 2011年12月13日に、シャナン・ギルバートの遺体を彼女が最後に目撃されたオークビーチから0.5マイル(約800メートル)ほどの湿地帯て発見する。「このときは、ロングアイランドのビーチ周辺で何体もの遺体が発見されていた」

 サフォーク郡警察は、シャナンが湿地帯でつまづいた後に偶然溺死したと発表したが、後の検視報告では、絞殺の可能性を示唆している。



 オークビーチ周辺の写真。







 シャナン・ギルバートの遺体が発見された後のマリ・ギルバートと家族の会見映像。
 サフォーク郡警察は、シャナン・ギルバートが事故死したものと処理しようとしていたために、母親のマリは、必死にシャナンが連続殺人鬼に殺されたと訴えている。







 シャナン・ギルバートが生きているときの妹たちとの家族写真。

 右からシャナン・ギルバート
 中央がシェレ・ギルバート
 その隣がサラ・ギルバートの3姉妹。





 左のシャナン・ギルバートと妹のシェレ・ギルバート。

 
  ※シャナンの事件発覚後は、日本のマスコミと同じように米国のマスコミもワイドショーなどでギルバート・ファミリーを取り上げて彼女たちは別の意味で有名人になっていた。

 



 Sherre Gilbert

 シェレ・ギルバート  



 シャナンの妹のシェレもテレビ番組のインタビューを受けている。
 姉の事件で有名人になった母や妹たちだったが、事件はこれで終わらなかった。







Sarra  Gilbert

 サラ・ギルバート  



 シャナンの妹のサラ・ギルバート。
 シャナンの事件とロングアイランドの連続殺人鬼の事件により、ギルバート・ファミリーの生活は一変してしまう。

 姉妹のシェレは、子供もいるお母さんだが、サラは、事件後体調のすぐれない時もあったようだ。


 シャナンが発見されて5年後の2016年に、サラ・ギルバートは、(本人の主張では精神疾患がある)母親のマリ・ギルバートを刺殺してしまう。
 サラは、何かの声が聞こえて行動を起こしたと言って、母親のマリ・ギルバートのことを数百回ナイフで刺した。





 サラ・ギルバートは、第二級殺人罪で起訴された。
 裁判では、サラとサラの弁護士の彼女は精神疾患があり、罪にとえないと主張したが、裁判所は、サラ・ギルバートの精神疾患を認めず彼女は実刑になる。
 現在でも、サラ・ギルバートは服役している。



 ※警察と世間の目は、娘がセックス・ワーカー(売春婦)をしているファミリーに偏見の目があったと思う。
 それでも、母親のマリ・ギルバートは、諦めず自分たちの力で警察を動かし、ロングアイランドの連続殺人事件を世間に知らしめた。
 残念ながら事件は解決していないが、日本の現在も含めて、性産業につとめる女性たちのこのような殺人事件は世間の好奇の目にさらされる。
 しかも、マリ・ギルバートの最期は娘に殺されるという最悪の結末になってしまう。

 このような事件を扱う専門家は、被害者家族には、喪失感のほかに様々な要因で普通の生活を歩めなくなる傾向があるとしている。
 あまりにも、シャナン・ギルバート殺害事件は悲しい結末になってしまった。



 Part.2では、他の被害者を含め、ロングアイランドの殺人鬼にフォーカスをあわせる。

 ※『ロングアイランドの連続殺人鬼』Part.2のギルゴ4編に続く。

 ※2023年4月8日(改訂版)
 この「ロングアイランドの連続殺人鬼」の捜査は現在も進行しているために新たな事実がわかれば、いまだにテレビで放送されるほど関心のある事件。