Blade  Runner
 The  Final  Cut

 ブレード・ランナー
 ファイナル・カット  



 2007年・アメリカ映画。(最終版・117分)
 1982年・アメリカ、香港映画。(オリジナル版)



 監督
 「リドリー・スコット」

 原作
 フィリップ・K・ディック
 『Do Androids Dream of Electric Sheep?』
 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

 脚本
 「ハンプトン・ファンチャー」
 「デヴィッド・ピープルズ」

 音楽
 「ヴァンゲリス」

 撮影
 「ジョーダン・クローネンウェス」




















 出演
 「ハリソン・フォード」
 (リック・デッカード)

 「ルトガー・ハウアー」
 (ロイ・バッティ)
 Nexus-6 Type

 「ショーン・ヤング」
 (レイチェル)
 Nexus-7 Prototype

 「エドワード・ジェームズ・オルモス」
 (ガフ刑事、ブレード・ランナー)

 「M・エメット・ウォルシュ」
 (ハリイ・ブライアント警部)

 「ダリル・ハンナ」
 (プリス・ストラットン)
 Nexus-6 Sexadoll セクサドール

 「ウィリアム・サンダーソン」
 (J・f・セバスチャン、工学技師)
 
 「ブライアン・ジェームズ」
 (リオン・コワルスキー)
 Nexus-6 Type

 「ジョー・ターケル」
 (エルドン・タイレル社・社長)

 「ジョアンナ・キャシディ」
 (ゾーラ・サロメ)
 Nexus-6 Conbat Type 戦闘用




 人類は、宇宙に移住するための施設を造るための労働力として、レプリカントというアンドロイドをつくって、その機械に作業をさせていた。
 そのレプリカントは、年数がたつと人間のような感情が生まれ人間に対して反抗したり暴力を振るったりするレプリカントが出てきたためにタイレル社(レプリカントの製造会社)は、新型のNexus-6 Type ネクサス6 タイプには、4年間の寿命を与えるシステムが働き、生命活動を停止するセッティングされていた。

 しかし、レプリカントは人間のもとから脱走し、犯罪をおかす者があとをたたなかった。アメリカの警察本部は、レプリカントを追う専門の部署を設ける。
 通称、彼らはブレード・ランナーと呼ばれる。



 2019.11月、ロサンジェルス。

 環境汚染が進み、酸性雨が降りしきる都市。
 Nexus-6 Typeが宇宙で反乱をおこし人間を殺害し、シャトルを強奪して地球にきた。
 そのレプリカントは、ロイ、プリス、リオン、ゾーラの男性型2体、女性型2体である。
 ブレード・ランナーのホールデンが負傷したために、ブライアンは、エージェントのガブを
リック・デッカードを強引に復職させた。


 デッカードは、4体の捜索のためにレプリカントの制作会社のタイレル社を訪ねた。
 タイレル社の社長、エルドン・タイレルの面会を許される。タイレルは、デッカードに自分の姪で秘書でもあるレイチェルに『Voight-Kampff』フォイト・カンプフ機で彼女のテストをするように、タイレルから言われた。
 この装置は、人間か?レプリカントか?を判別するための機械で『Polygraph』ポリグラフ嘘発見器のレプリカント・バージョンだ。
 デッカードはレイチェルにフォント・カンプフテストを開始する。
 いくつかの質問をしてその反応を確かめる。その作業を何度か繰り返して行い、デッカードは、彼女がレプリカントであることがわかる。
 レイチェルが席を外し、タイレルとデッカードが話す。
 彼女は、自分が人間であることを信じて疑わないレプリカントだとタイレルに言う。
 タイレルは、自分の姪の記憶をあの機械に与えたと言った。


 デッカードは、Nexus-6 のリオンの捜査をしている。リオンの部屋を捜索していると、なにかのウロコのようなモノを発見し、デッカードは、この証拠品のウロコがなんであるか調べる。
 その過程で、工学技師のセバスチャンの存在を知った。


 デッカードが捜査から家に帰ってくるとレイチェルが彼を待っていた。さっきのフォイト・カンプフテストで感情を揺さぶられ、もしかしたら自分は、レプリカントではないかと思っている。彼女は、自分の家族写真をみせて人間であると彼にいう。
 しかし、デッカードは、なんの配慮もなくレイチェルに、君はレプリカントだ、と言う。
 タイレルが自分の姪の記憶を君に移植したので、君の記憶はタイレルの姪のもので君のものではないと、はっきり言った。
 彼女は、深いショックをうけて泣きながら部屋を出ていく。



 Nexus-6のプリスは、技師のセバスチャンを見つける。
 プリスは、Nexus-6のSexadoll ネクサス6のセクサドール(慰安婦)として開発されたレプリカントだ。
 プリスは、その特徴をいかし、色仕掛けでセバスチャンをコントロールする。

 デッカードは、そのウロコのようなものが、蛇のウロコであり、それも機械の蛇でとても高価なものだとわかり、その蛇をつかっているのは、ストリップショーをしている、踊り子のゾーラだとわかり、ゾーラの働いている場所に行く。
 ゾーラは、Nexus-6 Combat Type ネクサス6 コンバットタイプで戦闘用にカスタムされたレプリカントだ。
 デッカードは、ゾーラを捕まえようとするが、激しく反撃され、最後はブラスター(デッカードの所持しているピストル)でゾーラを停止(死亡)させる。

 デッカードは、ブライアント警部からタイレル社から逃げ出したレイチェルを停止させるように命ずる。
 レイチェルは、Nexus-7 Prototype ネクサス7のプロトタイプで最新型のレプリカントだ。

 デッカードは、街の人混みからレイチェルを見つけると、彼女に呼びかける。
 その時、デッカードは、Nexus-6 のリオンに待ち伏せされ、格闘になるがレプリカントのパワーにとおく及ばないデッカードは、ブラスターでリオンを撃とうとするが跳ね返されブラスターが吹っ飛ぶ。
 リオンに押さえつけられ絶体絶命のデッカード。
 リオンは、頭に被弾した。
 レイチェルがリオンを撃ってデッカードを救い、リオンを停止させる。
 
 二人は、アパートに行き、レイチェルと話し合い、彼はレイチェルを追うことはしないと約束する。
 彼女が出ていこうとするとデッカードは、レイチェルを強く抱き寄せてキスをするように促し、彼女は、まったくの経験がないが、彼の言うままにキスをする。
 二人はそのまま愛し合った。
 
 技師のセバスチャンのアパートに着くロイ。
 ロイは、他のレプリカントはすべて殺されたとプリスに言う。
 ロイは、セバスチャンを連れ出してタイレル社に向う。
 セバスチャンは、タイレル社のレプリカントづくりの技術者で、社長のタイレルとはチェスの好敵手なのだ。
 ロイがタイレル社に入ることは不可能なので、セバスチャンを、引き入れてタイレル社に入ろうとしている。
 セバスチャンは、呼び出しでチェスの続きの手を言う。
 タイレルは、その手が気に入ってセバスチャンを自分のペントハウスに来るように言った。
 エレベーターで部屋に上がっていくセバスチャンとロイ。
 タイレルの部屋に入るセバスチャンとロイ。
 タイレルは、ロイを観てすぐに、自分が造ったレプリカントだとわかる。
 ロイは、タイレルに自分たちの寿命を伸ばしてほしいと言うが、タイレルは、初期のセッティングを変更することは不可能だとはねのける。
 タイレルは、続ける。
 君たちの4年間の宇宙での経験は、人間が経験することのできない素晴らしいものだ。
 その素晴らしい経験を持って死ぬんだから納得した人生ではないか、とロイをさとす。
 しかし、ロイは生きたいと願う。
 ロイは、タイレルにキスをして、彼の顔を指で握りつぶした。
 ロイは、エレベーターで一人降りていく。

 デッカードは、ブライアント警部からセバスチャンも殺されたことを聞く。


 セバスチャンのアパートにつくデッカード。
 彼は、部屋の中に入るとプリスに待ち伏せされる。格闘のすえにプリスを停止させる。
 そこにロイが戻ってくる。
 デッカードとロイの死闘が始まる。
 デッカードは、ロイに少しづつ、少しづつ痛めつけられる。
 デッカードは、逃げるために屋上に窓をつたって上がっていく。
 雨が降り注ぐ屋上。
 ロイに追い詰められるデッカード。
 彼は隣の建物にいこうとジャンプするが、かろうじて、屋上のでっぱったヘリに捕まる。
 ロイは軽く飛び移る。
 そして、彼を見ている。
 デッカードの力がつきて、彼の指のひっかかりが外れると落ちていく、その瞬間、ロイは、デッカードをキャッチして屋上に戻す。
 デッカードを救ったロイ。
 ロイは、歌うように詩を語り、自分の記憶をとどめるように自分に言い聞かせる。
 ロイの機械が停止する時がきたようだ。
 ロイは、うつむく。
 そのまま、彼の肉体の機械は停止した。

 デッカードのところに、ガフ刑事がきて、レイチェルのことを言う。
 彼女が生きていられないことは残念だ。と言った。
 デッカードは、傷ついた身体でやっとアパートに帰ってくる。
 デッカードは、レイチェルがベッドに横たわっているので彼は、レイチェルが停止したと、一瞬おもったが、息をしている。
 デッカードは、棚の上においてあったユニコーンの折り紙を見つける。
 ガフが、レイチェルを確認してそのまま置いていった折り紙だ。
 レプリカントは、ユニコーンの夢を見るといわれている・・・



 ※ブレード・ランナー、ファイナル・カットのラストシーンは、残像が自分にはいって来るような素晴らしいエンディングで、ヴァンゲリスのテーマ曲が印象的な素晴らしい作品です。
 カオスの撮影現場の映像がそのまま、フィルムに焼き付いて、カオスのサイバーパンクを、始めて僕たちにみせてくれたブレード・ランナー。奇跡的な作品です。

 現在だったら、フィリップ・K・デックの原作タイトル、アンドロイドは電気羊の夢を見るか?というタイトルも若者には受け入れられるかも知れません。