Domicile  conjugal

 夫婦の家(直訳)

 家庭  







 Bed  and  Board

 ベット・アンド・ボート

 ベットとボード(アメリカ版タイトル)  



 1970年・フランス映画。





















 出演
 「ジャン・ピェール・レオ」
 (アントワンヌ・ドイネル)

 「クロード・ジャド」
 (クリスティーヌ・ダルボン)

 「クレール・デュアメル」
 (ダルボン夫人)

 「ダニエル・セカルディ」
 (ダルボン氏)

 「ヒロコ・マツモト、松本弘子」
 (キョーコ・ヤマダ、山田京子)




 パリの街並み。
 商店街を颯爽と歩いている、ヴァイオリニストのクリスティーヌ・ダルボン。
 彼女は、ヴァイオリン・ケースをもって店の前で足を止めると店主が「Mademoisell」「マドマゼル」と声をかけるとクリスティーヌは「Madame」「マダム」と返事をする。
 それぐらい店主からするとクリスティーヌは、若くて綺麗なお嬢さんにしか見えないのだろう。

 そう、クリスティーヌ・ダルボンは、アントワンヌ・ドイネルと結婚したのである。

 アントワンヌはというと、花屋さんをしているがこの職業がいつまで続くか?なにせ彼は1つの仕事が長続きした試しがないのである。軍隊も除隊になったり、なぜか探偵をやってみたりと不思議な人であります。


 クリスティーヌは、クレール夫人とダルボン氏の両親の助けで新しいアパルトメント、新婚『夫婦の家』『家庭』を用意してもらい引っ越した。クリスティーヌは、ヴァイオリンの自宅レッスン教室を開いて少しでも家計の足しにしようとしています。
 ほどなくクリスティーヌは妊娠します。彼女は、生まれてくる子に「ガイレイン」と名付けたいのですがアントワンヌはあっさりと「アルフォンス」と役所に提出してしまいます。


 アルフォンスとクリスティーヌの赤ちゃんが生まれて間もなく事もあろうにアントワンヌは悪さをします。
 アントワンヌは、日本人女性でミステリアスで美しい、山田京子と知り合いになり、二人はイイ仲になっていきます。
 アントワンヌの悪い虫がでたのか彼と京子は浮気をします。
 それに気づいたクリスティーヌは、日本の花魁のメイクをして京子を迎えうちます。・・・

 クリスティーヌは、泪を流して京子を迎えます。


 アントワンヌは家を追い出されてホテルに一人ぼっちで暮らしています。
 クリスティーヌは、アントワンヌにお灸をすえますが彼が戻って来られる準備もしています。



 ※このようにロマンチック・コメディというか夫婦の日常を描いています。トリュフォー作品の中でも力が抜けた(良い意味で)映画です。
 撮影監督の「ネストール・アルメンドロス」もこの作品のトーンにあわせるように、落ち着いた淡いトーンの色彩で画作りをして、スタイリッシュにならないように淡々とした構図のカットを繰り返していきます。トリュフォー監督との話し合いで本作の画作りが決まったのでしょう。映画の質感にあった画作りをするのも名カメラマンの仕事です。