10代の頃、特に高校生時代、大人になるのを怖がっていた。自分にその資格は毛頭ある物か。葛藤の中で迎えた成人期。未だぼくの障害に気付く前の事。
丁度10年前の今頃、敏感過ぎた其の時期、発達障害と云う物に出会う機会を家族で設けたが、ぼくは、ドロップアウトの切っ掛けを作ってしまった。
大人になる資格さえ言語道断の癖して、幼児の騒ぐ声が嫌い。自分の障害を判ったと同時に、何かの崩れる様な気を悟ったぼく。その時、別の分類に属しようと決めた。自棄にもなってしまった。おれは障害者だ!! 他とは違うんだっ!!!
解ってくれよ、ぼくの障害を…。自分を閉ざした20代の前半。障害の括りに溺れていた。家族も理解に乏しかった。ぼくは敵塗れの中で暴れ喚き…。
だから、ぼくは間違った方向に傾いても仕舞った。其れに間違いと指摘する声は絶えなかった。障害者としての苦しみが一挙に押し寄せて来た。自棄の集大成。障害者の先人が、ぼくに白羽の矢を立て、今日迄の苦しみを伝えてくれと無念の塊がそうさせたのか…? 他との違いに拘り、エゴになってしまう一方。
発達障害、それは外見で判らぬシンドローム。ぼくは、21年間も知らなかった。
そのぼくが障害と向き合い、10年が過ぎようとしている。不安と絶望の障害者1年生…。様々な方々に支えられて、理解・認知、共に闘い、今日と云う日。ぼくは孤独じゃ無かった。そもそも独りでいたら、悲惨に人生が終わってたかもな。
皆さん、本当に感謝します。此れからも、ぼくと云う存在を宜しくお願いします。