ドルコスト平均法のシミュレーション: 結果発表 | 数理モデルとシミュレーションで明日を考えるブログ

ドルコスト平均法のシミュレーション: 結果発表

こんばんは。
 暑いねぇ...それも、単に暑いだけじゃなくて、なんか、イラっとする暑さだ。
  こういう暑い夜は、キリっと冷やしたジンにライムをきゅっとしぼって、
   その上にトニックをシュワシュワシュワ~っとするのも面倒なので、
    エビスの黒ビールとエシャロット+味噌のおつまみで、ふ~って感じです。

さて、ドルコスト平均法。
 お題は、ドルコスト平均法が一括で購入するのと比較して有利なのか、というご質問でした。
  まず、理論上は、上昇相場が継続すると予想される場合は、一括購入の方が得です。
   ただ、実際には、そんなにわかりやすい株価形成が行われることは稀なので、
    リスクを分散するためにドルコスト平均法の意義があるわけです。

でも、そんな理論だけで世界を語るのは、
 あまりに味気ないものです。だから、シミュレーション♪

まず、数理モデルですが、株式市場を想定した上で、以下のように作りました。

1月1日に買って12月31日までの一年間、運用する、という例です。(1月1日としているのは便宜上で、
 もちろん、海外を含め、正月は休日ですよ。あくまで仮定です)

一括購入は1月1日に全額買う一方で、ドルコスト平均は3ヶ月に1回、購入します。
 投資金額は10000なので、ドルコストは2500づつ買うわけですね。
  購入金額は固定です。

一方、株価は変動します。1月1日を100として、3ヵ月毎に株価は変化率に指定した比率で上下します。
 4月1日の変化率が4%となれば、株価は100から104へ上昇することを意味します。
  12月31日には、その時点の価格で売却します。

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ここまではいいですか?
 つまりこの数理モデルでは、変数分布は株価の前期比の変化率のみです。
  
さて、ここで変化率の分布が問題となります。
 突然ですが、「資本コスト」という言葉をご存知でしょうか?
  乱暴な言い方をすれば、株式投資をする場合の、リスクに見合う投資家の期待する利益率です。
   株式に投資したら、このぐらいの利回りは理論上必要だ、という目安と考えてください。
    実際は過去数十年の株式市場の変動や、個別株式のボラティリティによって
     かなり異なるものですが、それは「資本コスト」で調べてくださいませ。

その資本コストを、ここではざくっと6%としています。
 つまり四半期で1.5%は上昇することが、この株式には、理論上、望ましいよね、としているわけです。

しかし、当然、その株価は変動するものですし、それが上に行くのか下に行くのか、全くわかりません。
 そこで、標準偏差3%の正規分布に従って、前四半期対比の株価が変動するとしています。
 
詳しい説明は省きますが、ほぼ7割の確率で、平均(山の天辺)である1.5%の上下3%、
 すなわちー1.5%から4.5%の間に株価の変動率が収まるであろう、という変動分布を定めています。
  ちなみに上下6%、すなわちー4.5%から7.5%の間には、ほぼ95%の確率でおさまることになっています。
   (この辺は、統計学の授業をとれば、必ず期末試験に出される内容です。逆に言えば、
     標準偏差の意味さえ理解できれば、まぁ、統計学の単位はとれます!)
    

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3ヵ月毎の変動率は、どの期も同じに設定しています。
 で、その結果は... ちょっと長くなったので、次のブログへ続きます。
   
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