長期出張を終え、ついに明日帰国という時になって、女将は日本人駐在員に呼び止められました。

「女将君、もし良かったら、今の会社を辞めてここの社員にならないか?」
「!!!!!!」

そう、これが女将イギリス移住のきっかけでした。

帰国してから女将は色々考えました。

30代独身、結婚する予定どころか相手もいまだ見つかっていない。
仕事は楽しく、毎日張り切って出社していたが、果たしてこのままでいいのだろうか、という不安が常に付きまとっていました。平和過ぎて不安というか、1年後、3年後の自分が容易に想像できたんですね。その変化の無さを好む人もいるが、女将は「それは面白くないな」と思っていた。

海外での勤務経験はきついけど魅力的だし、今後の自分のキャリアアップになるだろう。もし同じ申し出を結婚後にされていたら、まずお断りするだろう。独身で身軽な今しかないのではないか。

だがイギリスに行くとなったら仕事どころか、生活そのものまでがゼロからのスタート。20代より体も頭も柔軟性がなくなってきている今、果たして新しい環境にスムーズに順応できるだろうか。もちろん親しい友人や家族ともしょっちゅう会えなくなる。

そういうマイナス要因を踏まえても、結局は「挑戦してみたい」という思いが強まる一方。

だめなら、日本に帰ればいいじゃん。

最後はその言葉で不安な気持ちを吹き飛ばし、女将はついに『イギリスの会社に転職』の決断を下しました。そして出張で訪れた春から一年も経たないうちに、またイギリスの地を踏んだのであります。

2005年3月のことでした。

-続く-

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