女将の何気ない一言が発端となって、あっという間にイギリス長期出張が整い、女将は約10年ぶりにイギリスの地を踏むことになりました。そして約1ヵ月半、ホテル住まいをしながら東京本社の敵、即ちイギリス人スタッフと連日戦いを繰り広げたのであります。

なんて仰々しく書いたが、実際のところは、仕事はからきしダメだが、人懐っこい彼らとすぐに打ち解け、また東京の同僚からの、距離と時差を越えたサポートを得ながら、なんとか胸を張って帰国出来る程度の結果を出すことができました。

そしてこの出張期間中に、女将はスーさんと運命の出会い恋の矢を果たしたのであります。残念ながら、女将のスーさんに対する第一印象はとても恋愛沙汰に発展するものではなかったのですが。いや率直に言って怖かった。というのも周りの人間から聞いていたのは

①生肉が大好物あの肉
②先祖はバイキング麦わら海賊団
③元船乗りポパイ
(結局これだけが正しかった)

スーさんのイタリア系名字がそれっぽかったし、見た目も大きなお腹に大きな声、歩き方ものっしのっし。会社員じゃなく、毛皮のチョッキを着てマタギとして熊でも撃ってるほうがよっぽどお似合いな風体。

『できればかかわりたくない。捕まったら何をされるか分かったもんじゃない

女将の防衛本能が自然と警笛を鳴らしていました。一方スーさんは、というと

『週末ホテルに籠もっているのも味気なかろう』

と、親切心で女将を食事に誘ったらしいのだが、あっさり断られたのだそうだ。だそうだ、という表現を使ったのは、女将自身、スーさんの誘いを覚えていないんです。誘われたことがよっぽど怖くて早く忘れたかったんだろうなあ。(スーさんは今でも時折ぼやく。「僕が勇気を出して誘ったのに、ばっさり切り捨てるんだもんなあ、ひどいよ」)

そんなこんなで1ヶ月半が過ぎ、スーさんと何らロマンスが起きるわけでもなく女将は日本に帰国したのであります。

-続くー

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