佐伯チズさんが亡くなったと知り、ショックを受けています。

10年くらい前に、フロラシオン青山のラウンジで、日経ウーマンのお悩み相談企画でお会いしたことがあります。
私が、会社になじめない、会社の人に挨拶をしてもあからさまに無視されると相談したとき、挨拶を無視されても、また挨拶をすればいいと教えてくれました。
佐伯先生は、挨拶をしても、むつーっとして何も言わない警備員の人に、いつも挨拶をし続けたことがあるそうです。
「いつも警備をしてくれてありがとう」と心を込めて挨拶をし続けたところ、ある日、その警備員の方が向こうから先生に挨拶してきたそうです。その後ちょっとした天気の話などもするようになり、笑顔も見せるようになったそうです。

先生は、自分から心を込めてコミュニケーションをすれば、絶対に相手に伝わる、挨拶は基本だから止めると自分の心も閉じてしまうとおっしゃっていました。

私は会社の怖い人に、その後も挨拶をすることはなかったんですが、その人の態度を疲れているからかも、など少しいい方に捉えようと心がけました。

先生は、何かの理由で閉じていた警備員の方の心を開いたんじゃないかと思います。自分でも、むつーっとしている毎日よりも、笑顔も見える毎日のほうが楽しいんじゃないかと思います。

すぐに諦めず、辛抱づよく相手の態度が悪くても、コミュニケーションを取る、今の世の中なかなかできないことだと思います。正直者は馬鹿を見るので、自分の身を守るという意味でも、いろんなコミュニケーションをあきらめてしまっていると思います。
でも、辛抱を忘れずに、挨拶をすることは自分のためにもなるということを覚えておきたいです。

先生は、ペリエを召し上がれていて、笑顔が太陽のように明るかったことが思い出されます。