続き
ナレーション:私たちとメディアとの関わり
女性:「もう一度書くよ」と筆者は言っていました。
視聴率を介してメディアに影響を与えているのは僕たちなのだ、ということです。
メディアが切り上げ切り下げをするのも、情報を誇張するのも、時には隠してしまうのも、ひとりひとりの僕たちが、むしろメディアにそうさせている、ということでした。
皆さん、どう思われるでしょうか?
オオヤ君、どうですか?
オオヤ君:はい、まさか僕が関係してるとは思わなかったです!!
女性:そうですね、心外だよっていう風に感じる人もいるかもしれません。
でも最後の部分の説明をよく読んでおきましょう。
その箇所をオオヤ君、読んでみてください。
オオヤ君:はい。
「僕たちひとりひとりの無意識な欲望や、スッキリしたいという衝動や、誰か分かりやすい答えを教えて(・o・)という願望に、メディアが忠実に答えようとした結果にっちよ」
女性:私たちがメディアに影響を与えていると言っても、それは意識してやっていることではないんですね。
無意識の欲望であったり、衝動、願望であったり。
つまり自分では意識していないレベル、気づいていないレベルで、結局のところ、深く考えなければならない番組よりも、分かりやすい、面白い、スッキリ爽快な番組を選んでしまうということです。
そして視聴率が上がる。
え~、そうしてメディアはさらに、視聴者の無意識な欲望に応えてしまいます。
結果として、良質な番組はめんどくさい番組として視聴率を取れずに、消えていってしまいます。
市場原理のもとでは、売れない商品は消えるということなんですね。
オオヤ君:そういうことなんですね。
女性:はい。自分たちの無意識の欲望のレベルについて、まあ無意識なんだから、私たち意識できません。
だから、自分がメディアを堕落させている 当事者だ、という風には思えません。
筆者がこの箇所で、あなたに呼びかける文体で書いているのはなぜでしょうか。
それはきっと、あなたに
「自分でも今気づいていない、自分の欲望を意識してみて欲しい」
と言いたいがためなのだ、という風に思いました。
完