続き
ナレーション:市場原理の法則とメディアの関係
女性:いかがだったでしょうか?
戦争中のメディアの状況についてでした。
まず「なぜ四捨五入の法則が働かない時があるのだろう」
とありました。
どういうことでしょうか。
前回の内容を思い出して、考えてみてください。
オオヤ君:切り上げ、切り下げの話が出てきました。
女性:はい。四捨五入の場合、小数点以下が5以上だったら切り上げ、4以下だったら 切り下げという法則があります。
でもそういう法則を無視して、1.8を1にして事件を過小評価することや、1.2を2にして事件を誇張することがある。
なぜそんな風に故意に事実を歪めるのか?ということですね。
ひとつ目は政治家やスポンサーからの圧力がある場合。
ふたつ目は抗議を恐れる場合。
と本文にありました。
このふたつまでは、報道する側が
「その報道について何か言われると怖いので、面倒くさいので」
という消極的な理由でしたね。
でも最大の理由はどうでしょう。
オオヤ君いかがですか?
オオヤ君:「無理な切り上げや切り下げをした方が、視聴率や部数が上がる場合があるからだ。これが最大の理由だ」
とありました。
女性:はい。これについては
「報道する側が、視聴率を上げたいがために行う積極的な歪曲」
ということになりますね。
ではその例を見て、考えてみましょう。
戦争の時代にメディアは何をしたかです。
日本軍が中国に侵攻したため、日本はこの時期、国際的に孤立していきました。
でも国内では、新聞が戦争を肯定する記事を書きます。
それによって軍部の力が強まっていきました。
新聞が政府や軍部のプロパガンダのためのメディアになった。
つまり戦争を推進するための宣伝機関になってしまった時代です。
なぜなのか?
その理由は「軍部からの弾圧があったからだ」
という説明があります。
弾圧が怖いから、っていう消極的な理由付けですね。
オオヤ君:でも実際はそうじゃない、って言ってますね。
続く