続き


古舘伊知郎氏「そこが曖昧であって緊急事態条項がスーッと入ってくることを想定しますと、つまりこういうことですね。

発動要件をもっと厳しくしめたとしても、裁判所のほうがそうじゃなきゃ何も変わらない、ということですか」



長谷部教授「おっしゃる通りで、発動要件が甘ければ厳格にすればいいのではないか、というお答えがあるかもしれませんが、そうしたとしても、第三者の立場から裁判所のコントロールがないと、結局は同じことになってしまう。

そういう可能性があります」



古舘伊知郎氏「なるほど。かねてからこう言ってますね。

“憲法に緊急事態条項を入れなくても、必要ならば新たな法律を作ればいいのであって、憲法にこの条項を入れる必要はない” と」



長谷部教授「例えば去年の11月に大きなテロが起こったフランスですが、非常事態宣言を出してるだけなんです。

憲法に基づいたものではありません。

緊急事態法という法律に基づいています。


日本でもすでに “災害対策基本法” という、大きな災害に対処する、応急の措置を定める法律もあれば、有事法制もいろいろ整備されてますので、本当に必要ということであれば、まず法律のレベルで何が必要か、まずは考えるべきだというふうに私は思います」