続き
ドライアー教授は自民党の日本国憲法改正草案の緊急事態条項を読んで
「議会のチェックが弱い」と懸念してました。
これについて自民党に聞きましたら
「国会での丁寧な合意形成に真摯に取り組んでいく」
という回答を得ました。
自民党が作製した日本国憲法改正草案Q&Aにも、質問の答えが用意されています。
特にこの第98条と99条について
《第98条》
緊急事態の宣言は、
法律の定めるところにより、
事前又は事後に
国会の承認を得なければならない。
《第99条》
緊急事態の宣言が発せられたときは、
法律の定めるところにより、
内閣は法律と同一の効力を有する政令を
制定することができるほか、
内閣総理大臣は財政上必要な
支出その他の処分を行い、
地方自治体の長に対して
必要な指示をすることができる。
自民党のQ&Aには「内閣総理大臣が何でも制定出来るわけではない」とはっきり書かれています。
これを踏まえた上で、憲法学者で早稲田大学教授の長谷部恭男さんに伺います。
古舘伊知郎氏「将来ヒトラーみたいなとんでもない人が出てきた場合もないとは言えない中で、立ち止まらなければならない点が数点あると思いますがいかがですか」
長谷部教授「日本国憲法改正草案の緊急事態条項に対する問題点は、他の憲法の緊急事態条項と比べても発動の要件、つまり宣言する時の要件が甘すぎるのではないかと。
確かに武力攻撃や大きな自然災害などの例示はあるんですが、結局のところ法律に丸投げしてるんですね。
どういう場合に宣言できるのか。
しかも “首相が特に必要があると認めるときは”
これは客観的というよりは
“内閣総理大臣がそう思えば”
という主観的な要件になっています。
ここも非常に甘いなと思います。
それから古舘さんもご指摘の通り、宣言がなされますと、その後内閣というのは法律と同一の効力を持つ政令を出せる、ということになります。
法律はいろんな重要なことを決めてますね。
それを政令で変えられることになりますから、人身の自由、基本的人権を支えているものが、政令によってどうなってしまうのか。
場合によっては、令状なしで怪しいと思われれば拘束される、そんなことになるということも理屈としてはあり得る、ということになります」






