自分以外、全員異性というシチュエーションはどう? ブログネタ:自分以外、全員異性というシチュエーションはどう? 参加中
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桐野夏生の「東京島」に元ネタがあるというのは、皆さんご存知なのでしょうか。
わたしが本屋で見かけた時は、元ネタの”も”の字もなかったですが
実は戦後まもなく起こった、実際の事件が元ネタなのです。

「アナタハン島事件」とか「アナタハンの女王事件」と呼ばれています。
大勢の男性と、一人の女性の、孤立した島での暮らしは壮絶なものでした。

まずアナタハン島の場所は

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グアムよりちょっと北の、マリアナ諸島に属する島です。

ここには第二次大戦中、日本企業が経営するヤシ畑があり
「アナタハンの女王」K子は、その畑の経営主任の妻として暮らしていました。

ある日、K子の夫は近くの島まで出かけたものの、近海での空襲に阻まれ
帰島ができないまま、消息不明となりました。
残されたK子は、夫の上司である農園技師の男性を頼るしかありません。
日本人はもう、ここには2人しかいないのです。

ところがそんな暮らしが始まった矢先、船を先の空襲で失った男達が島に流れ着きます。
彼らは漁師や兵隊で、若者ばかり31人。
そして本土に連絡を取る術もなく、男性32人、女性1人の孤島での生活が始まりました。
K子が24歳の時です。

 実は、島での共同生活が始まってから1年ほどで戦争が終わり
 米軍が島の人たちに投降を呼びかけにきたのですが
 彼らは日本が負けたことを信じず、隠れて出て行かなかったそうです。
 しかし原住民の人たちは投降したので保護され、別の島に連れて行かれました。
 これでいよいよ、彼らだけの島となったのです。

始めのうち、若者達は農園技師K子は夫婦だと思い、そのように接していました。
しかし、打ち解けてくるにつれ、そうではないことが判ってきます。
改めて二人を見てみれば、農園技師は若いK子に執着していましたが
K子はそう乗り気でもなさそうに思えます。
「島でただ一人の女は、誰のものでもなかった」
この事実は男達の脳裏に深く刻まれました。

更に1年後、K子たちは森に墜落した戦闘機を発見します。
缶詰やその他の物資を手に入れ、湧き立つ一同でしたが
その中でふたり、武器を手に入れた者がいました。
彼ら、ABはピストルとナイフを見つけ、それぞれ着服しました。

それからまもなく、ABと仲が悪かった男が、一人死にました。
木から落ちて死んだのですが、目撃者はAB
みんなの心に疑いが広がります。
もう、平穏な暮らしは望めなくなってしまいました。

そんな中K子は、以前から好きあっていたCと駆け落ちをします。
しかし狭い島の中、あっさりと連れ戻されてしまい、また農園技師の元に囲われることになりました。
それを見たABはピストルをちらつかせ、K子に関係を迫ります。
結局、K子農園技師ABの3名の妻として暮らすことになりました。

もちろんそんな暮らしが長く続く筈がありません。
まず、BAを射殺。
その後農園技師を狙うのですが、技師K子をBに譲ると約束し、難を逃れます。
ところがまもなくBが夜の海で水死します。
Bは泳ぎが達者だったので、これは明らかな不審死です。
K子はまた農園技師の妻として暮らすことになりました。
孤島での異常な暮らしが始まってから3年。K子は27歳でした。

このまま平穏な暮らしに戻れるのかと思いきや、半年ほど経ったある日
農園技師が射殺されました。
犯人はDという男で、彼はABが持っていたピストルを密かに探し出し
K子を手に入れる機会を狙っていたのです。
K子はもう、その時に力=ピストルを持つもののトロフィーのような扱いでした。
Dの妻となり、表面上落ち着いたように見えた男達でしたが
食中毒で死んだり、崖から落ちて死んだりと、ぽつりぽつりと減っていきました。

そして結局K子Dとの結婚も1年と持たず、Dが不審な溺死を遂げます。
もう彼らの精神は限界でした。

残されたものの中で年長であったEが、
K子に夫を選んでもらい、遺恨無しとしよう」と提案します。
皆この案に賛成し、K子はかつての駆け落ちの相手であるCを選んで結婚することにしました。
簡単ではありましたが、全員の前で式を挙げ
ピストルを壊して海に沈めて、今後の平穏を願いました。

しかしここまでこじれてしまった事態は、そう簡単には収束しませんでした。
嫉妬と猜疑心に疲れ、膿んだ男達はK子さえいなければ……
そう考え始めます。
異様な雰囲気に気付き、そして誰よりも疲れていたK子
ある日いつものように米兵が残留者を探しに来た時
男達とは逆方向に走り、救助を求めました。

そして島での暮らしは終わりました。
K子は30歳になっていました。

 K子や米兵が手紙を残したにも係わらず
 男達は日本の敗戦を信じず、しばらく島に残っていました。
 その間にCは病死し、もう一人怪我が元で死にました。

K子が帰国し、アナタハンの現況を伝えると
たちまちこのセンセーショナルな事件は話題となり、残された男達の救援活動が行われることになりました。
男達の家族が手紙を書いたり、日本の新聞を届けたりして
1年後、ようやく男達は投降し、帰国します。

しかし、ようやく帰ってみれば、自分達は死んだことになっていて
自分の遺影と再会する者、妻が他人と再婚していた者など
色々と問題は残ったようです。
K子も、消息不明だった筈の夫と再会しましたが、彼はすでに再婚していました。
また、島でのK子の「夫」が全員死んだことや、争いの元になったことを揶揄し
「アナタハンの毒婦」「女王蜂」などと呼ばれるようになってしまいました。
人々はK子を、男をたぶらかす悪女として祭り上げたのです。

K子は普通の暮らしを許されず、映画に出されたり、見世物のように扱われたりした後
ついにはストリップや売春するところまで落ちてゆきます。
世間の目がK子から逸れたころには、もう心身ともにぼろぼろの状態でした。
K子はひっそりと故郷の沖縄に帰り、2人の連れ子がいる男性と再婚をしました。
34歳になっていました。

その後は家族で仲良く暮らし、51歳で亡くなるまで、幸せだったということです。

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とっても長くなりましたが、これが現実だな……と思います。
わたしごときでは取り合いにならないと思いますが、それでも子孫を残したい人とかいるだろうし
なにより「この島(世界)でひとつだけのものを所有している」というステータスを
欲しがる人もいるでしょう。
そんなギスギスした暮らしは嫌なので、男女の同数くらいいる
ぬる~い暮らしを享受し続けたいものです。


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こちらのサイト や、ウィキペディアを参考にさせていただきました。
あとは昔ドキュメンタリーを読んだ記憶で……ミスがあったらすみません。