マクロが完成すると、ワンクリックで作業が終わるようになる。

 

ワンクリックであるから、他人に使わせることも簡単にように思える。

 

ところが、全くそんなことは無い。人間はマクロを想定外の使い方をする。

 

私がかつて作ったマクロも、他人に使わせてみたら全く動かなかった。

マクロを配布した同僚から、「変なエラーが出ている。」と言われた。

ワンクリックなのに、なぜ?

 
と思い、私の目の前でそのマクロを使ってもらった。
 
私は目を疑った。
 
ヘンテコな使いかたを当然のようにしているのである。
 
具体的には、
①顧客情報を入力する(これは手入力がどうしても必要)
②マクロの実行ボタンを押す
 
という簡単なものであったが、
 

同僚はなぜか、②マクロの実行ボタンを押してから顧客情報を入力していた。

しかも、マクロの実行ボタンにはわざわざ「入力後、このボタンを押す」と丁寧に描いていたにもかかわらず、だ。
 
おかげで、マクロの実行ボタンを押したときに顧客情報が入力されていない場合は、メッセージボックスで注意を促す文章を表示するマクロを書く必要があった。
 
自分だけが使うマクロなら、自動化したい部分を作ればそれで良い。
しかし、他人に使わせようとすると、グンと難易度がアップする。
 
他人は平気でシートを追加、削除するし、列もバンバン削除、追加する。
ファイル名も変えるし、手順も守らない。
 
これらの、「作業のゆらぎ」を防ぐためには、セルのロックや、変更に強いマクロを組む必要がある。