突然の初入院だった為、何も予備知識がなく入院生活がスタートしたが、まず必要だったのがマイ箸だった。


食事を配膳された時、勝手に割り箸は付いてるものと思い込んでいたが、箸どころかスプーンもない状態だった。

他にも水用コップにお茶用コップ、更にはシャワー時のショートタオルやバスタオルに歯ブラシなど、自前で必要な物がたくさんあった。


看護師さんからは全て事後報告で伝えられたので、その都度妻に必要な物を持って来てもらう事になった。


食事は基本薄味で全部美味しく頂けたが、入院生活において1番悩みのタネになったのが同室の患者さん達のイビキの大合唱だった。


これは想像以上に凄まじい音響で、大イビキの方も居れば変則なリズムのイビキの方も居たりで、この騒音により2日目もかなり寝不足に陥った。


ー睡眠不足との闘いー


余談だが、私は趣味の一つにキャンプがあり、多少の環境の変化で寝る事は今までそんなに苦にはしてなかった。


だが、入院3日目でもこの騒音には中々順応出来ず、さすがに睡眠不足がキツくなっていたのでその日の看護師さんに相談させて頂いた。


こういう相談が多いからなのか、その看護師さんから険しい顔で『個人的部屋の移動対応は今回最初で最後になりますので』と少し素っ気なく伝えられ、案内された部屋は両足に病状を負っている自分には厳しい簡易ベッドだった。


それでもイビキの大合唱から解放されたのですぐに眠りに落ちる事が出来たが、入眠3時間後両足が疼いて痺れ出したので、明け方4時頃に元の部屋の医療ベッドに戻ってそのまま朝を迎えた。


次の日の登板の別の看護師さんに対策を相談して、イビキ大合唱の中で眠るアイテムとして睡眠薬と耳栓を勧められた。


正直睡眠薬を飲む事に抵抗はあったが、やむを得ないので飲んで耳栓をバッチリしたら、4日目は嘘のように深く良質な睡眠が取れて少し安堵した。