さよならナベシャツ(胸オペについて) | ゆるっとトランスジェンダーブログ

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FTM歴長いおじさんのはなしをゆるっとだらだらと、書いていこうと思います。
よろしくお願いします。

 

 

 

こんにちは。

 

今日は、脱ナベシャツについて書こうと思います。

 

ナベシャツは、FTMの神アイテムであり、悪アイテムでもありました。

 

 

ナベシャツを着れば、胸を張って歩ける。

 

憧れのTシャツを着ることが出来る。

 

そんな、神アイテムである。

 

 

しかし、

 

 

着る時はよいが、脱ぐ時の苦労は着用した者にしかわからない。

 

最も過酷なのは、夏。

 

汗でどうにも脱げない。

 

身体に密着している+汗。

 

引っ張ってもビクッともしない。

 

顔の前まで裾を引っ張っても、汗で肩からが脱げない。

そのうち、クルクル回り出す。

 

 

ナベシャツにモテ遊ばれ、そんな姿がみじめで本当に涙が出て来た。



 

 

2010年5月。

ついに、ナベシャツと決別する日が来た。

 

 

手術はすべて国内で行った。

 

 

1泊2日。

 

手術の内容は、

麻酔に関しては胸部硬膜外麻酔と静脈麻酔の併用で、腋の部位から乳腺周囲の脂肪吸引を行ってから乳輪下半分を切開して乳腺を分割除去。
手術後は2~3時間休んでから近くのホテルで1泊。

翌日診察に行き、問題がないことを確認してドレーンを抜いてもらい帰宅。

 

 

こんな感じだった。

 

手術中、先生と看護師さんの会話が耳障りで、「寝たいのですが」と言って薬を増やしてもらった。

 

会話は、誰と誰が付き合っているとか…そんな、くだらない話だった。

ドラマのようなシリアスな現場ではなく、緊張感はない感じだった。

井戸端会議のような…


 

気付いたら手術は無事終わっていて、「終わりましたよ」と起こされた。

尿の管を抜き、トイレに行くように言われ行ったが出なかった。

まだ、少しボーッとしていた。

 

 

2~3時間横になって、彼女(嫁)が迎えに来てくれた。

 

近くのホテルまで歩いて行き、チェックインの後ずっとベッドに横になり、朝を迎えた。

 

朝はホテルの朝食。

 

ドレーンとバッグをカバンの中に入れ、周りに気づかれないようにした。

 

 

クリニックで診察を受け、ドレーンを抜いてもらい帰宅となる。


 

帰り駅で昼食を食べたが、さすがにえらかった。

 

 

 

 

帰宅後は、2日間寝て過ごし、手術から5日目には出勤した。

 

 

 

帰宅した夜は、本当にえらかったので大丈夫か不安になったが、2日後には回復していた。

痛みには強い方なので、全くと言って痛みは感じなかった。

当然、抗生剤と痛み止めは飲んでいたが…

 

 

 

当時は、会社にカミングアウトしていなかったので、階段で転んだので休みたいと伝えた。

4日間のタイトなスケジュールで、今思うと”すごいな!”と感心する。


 

その後、1週間後に診察を受け、抜糸した。

1ヶ月後に診察を受け、それで胸オペの手術は終了となる。

 

 

乳頭縮小は、後に別のクリニックで行った。

 

 

当時の手術費は36万5千円ぐらい+ホテル代(2人で1万1千円)+交通費だった。


 

現在、ホームページを見てみると、50万円ほどかかるようだ。

 

 

保険適用となったものの、制約がありなかなか難しいのが現状。

 

タイを選択する人が多いし、実感はないのかもしれないですね。
 

でも、ここまで尽力してくださった方々には感謝をしなくては…

 

 

 

 

 

『さよなら、ナベシャツ。』

 

 

こうして、異物を取り除き、ナベシャツとさよならして少しずつ解放されて行きました。

 

 

 

 

今日はこの辺で…