CP+ 2013に見えた 3つのデジカメトレンド | 遊悠デジカメ&ビデオ

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"CP+ 2013の会場にて" CP+ 2013:

【写真で見る:CP+ 2013に見えた、3つのデジカメトレンド 】
 今年も国内最大規模のカメラの祭典「CP+」が無事に終了した。
ニコン「D800」やオリンパス「OM-D」、富士フイルム「FUJIFILM X-Pro1」といった注目製品が勢ぞろいした昨年に比べるとインパクトに欠ける感は否めなかったが、注目すべき傾向が何点か伺えた。


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●「いい感じの写真」を簡単に

 ひとつは「いい写真」を簡単に撮ってくれるアシスト機能の進化だ。
「いい写真」というと漠然とした表現だが、Facebookを始めとしたSNSでいいね!してもらえる、「ひと味違う、いい感じの写真」と言う方が正確だろうか。

スマートフォンやSNSの普及で写真を人に見せる(公開する)機会は増えており、構図やアングルといった写真に関する知識がなくともひと工夫した写真が気軽に撮れるカメラへの需要は確かにある。


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 オリンパス「PEN」シリーズの「アートフィルター」はその先鞭(せんべん)ともいえるものだが、今回のCP+ではキヤノン「PowerShot N」がワンシャッターで構図や色調、露出の異なる6枚を自動的に作り出す「クリエイティブショット」を搭載、また、オリンパス「STYLUS XZ-10」では、1つのシーンに対して撮影者がシャッターを連続して切ってゆくと、その撮影された複数枚の写真が、あたかも1枚の写真のようにレイアウトされる「PHOTO STORY」を搭載した。

 いずれも「印象的な写真を簡単に」というコンセプトは共通しており、単純にシャッターを切るだけで面白い。
これらの機能を使うと、被写体は自分で選び、自分でシャッターを切ったにもかかわらず、自分では考えも付かなかった色彩や構図になることも多く、いわば「撮ったことのない写真」に出会う感覚は、長く写真を撮っている人にも新鮮に映るだろう。

 オリンパスがアートフィルターを搭載したときにはここまでデジタルフィルターが一般的になると予想した人はそう多くないはずだが、ちょっとしたスパイスをカメラが加えてくれる機能への要望は存在していたわけで、結果的には同種機能を搭載していない製品を探す方が難しくなっている。

それを考えると、紹介した2モデルが備える、「ひと味違ういい感じの写真を簡単に撮る」機能が他社他モデルへ波及していく可能性は十分にあるといえる。

●ミラーレスはまだまだ激動の予感

 2012年にキヤノンが「EOS 5D Mark III」「EOS 6D」、ニコンは「D800/800E」「D600」と立て続けにフルサイズセンサーを搭載した新型機を投入したこともあり、CP+では両社共にフルサイズ機の体験コーナーに注力した印象。

フルサイズ機「α99」を投入したソニーもAマウントレンズの参考展示や望遠レンズの高速連写体験コーナーを設けており、デジタル一眼レフ、とくにフルサイズに関していえば、2013年はレンズラインアップの充実を含めた熟成の1年なるように思える。

ただ、2012年はフルサイズ機が各社から登場した一方で、APS-Cフォーマットの上位機はソニーの「α77」以外、姿を現していない。

ニコンとキヤノンはそれぞれ「D7000」(2010年10月発売)、「EOS 7D」(2009年10月発売)とAPS-Cフォーマット採用機をラインアップに並べているが、いずれも登場から時間が経過している。

両社共にAPS-Cの良さとその存在意義は認めているだけに、なんらかの刷新が行われることは間違いないだろう。

・ステップアップはボディとレンズで――キヤノンに聞く「フルサイズ」(後編)

・EOS 6Dは何を狙いに生まれたか――キヤノンに聞く「フルサイズ」(前編)

・D600かD7000か――ニコンに聞く「フルサイズ」(後編)

・「D600は手軽なFXカメラ」――ニコンに聞く「フルサイズ」(前編)

・フルサイズ or APS-C 提案される選択肢――ソニーに聞く「フルサイズ」(後編)

・「α99は間口の広いフルサイズ」――ソニーに聞く「フルサイズ」(前編)

 ミラーレスは2012年にキヤノンの参入があり、市場としては低価格なエントリー機からパナソニック「DMC-GH3」やオリンパス「OM-D」、それにソニー「NEX-7」、富士フイルム「FUJIFILM X-E1」「FUJIFILM X-Pro1」といった高級機までがそろい、選択の幅は非常に広い。

今回のCP+ではその流れを補強するように、ミラーレス用交換レンズの新製品展示や参考展示が行われていた。

 ミラーレスにおいてはカメラボディの選択肢が広がり、また、サードパーティ参入もあってレンズバリエーションも増えているというのが現状だが、これはミラーのあるデジタル一眼レフが通ってきた道でもある。

そこで「ミラーレスならではの優位性」を提案、実装する製品も増えている。

 パナソニック「DMC-GH3」は映像製作用を前提としたMOV形式でのALL-Intra(最高ビットレート72Mbps)とIPB(最高50Mbps)にも対応しており、プロユースに耐える動画カメラとしての存在をアピールする。

ニコン「Nikon 1 V2」「Nikon 1 J3」は、シャッター半押しの間にキャプチャした写真をスロー再生して決定的瞬間だけを残す「スロービュー」や、連写した中からカメラが5枚だけ選んでくれる「スマートフォトセレクター」、それにAF追従の15コマ/秒連写などを搭載しており「撮れない1枚はないカメラ」を目指す方向が見える。

 Nikon 1に搭載されているような、動画と静止画に境界線を引かないことで実現する機能はカシオ計算機が得意とするところだが、ニコンはNikon 1シリーズの熟成を進める中で、着実にそうした機能も強化してきた。

ミラーを搭載するデジタル一眼レフ「Dシリーズ」を持つ同社だからこそ、Dシリーズと競合しないために「“ミラーレスならでは”とは何か」を考えてきたのだろう。

 選択肢の増えた今だからこそ「ミラーレスとは何か」を熟考した製品が目に付くのだ。
デジタル一眼レフの置き換えを目指し、軽さを生かしたままにAF速度の向上やレンズを含めたシステムの充実を目指す製品もあれば、形状の自由さを生かした製品もある。

動画撮影に注力した製品もあれば、動画と静止画の境界を飛び越えるような製品もある。
こうした「ミラーレスとは何か」を考えた製品の投入は今後も続くだろう。

●コンパクトデジカメは3分野に 「つながり」はより強化

 視点をコンパクトデジカメ全体に移すと、スマートフォンの普及でコンパクトデジカメはその役割がスマートフォンと重複しない「高級志向」「タフネス」「高倍率ズーム」のいずれかに分類される製品が多くなっている。
非常に低価格(そして上位機に比べると限られた機能しか持たない)なコンパクトデジカメに需要がなくなったわけではないが、その需要が伸びていくとは考えにくいので、これは妥当といえる。

 「高級志向」モデルでは、富士フイルムが「FUJIFILM X100S」「FUJIFILM X20」、シグマが「SIGMA DP3 Merrill」をそれぞれ発売前ながら多数用意したほか、ペンタックスリコーイメージングが「MX-1」を参考展示した。

ニコンやキヤノンの新製品も用意されていた昨年に比べるとやや勢いとしては鈍化した感もあるが、ジャンルとしての定着が進んだ結果だろうと思える。

 「タフネス」「高倍率ズーム」は各社が新製品をCP+に展示したが、大きな技術的ブレイクスルーはなく、現行モデルのマイナーアップデートという印象がぬぐえない。

ただ、ワイヤレス充電規格「Qi」による充電に対応するタフネスモデル(ペンタックス「PENTAX WG-3 GPS」)が登場したほか、昨年春モデルから搭載する製品が増えてきたWi-Fiによるスマートフォン連携もその手法が洗練されつつあり、NFCによって接続情報をやりとりすることでWi-Fi接続の手間を大きく省く製品(パナソニック「DMC-TZ40」など)が登場するなど進化は続いている。

こうした「つながる技術」は現在のところスマートフォンと競合する立ち位置にあるコンパクトデジカメを中心に搭載されているが、利便性を考えるとミラーレスやエントリーからミドルクラスの一眼レフへの波及も十分にあり得るだろう。

既にソニー「NEX-5R」「NEX-6」やキヤノン「EOS 6D」、パナソニック「DMC-GH3」などがWi-Fiを搭載しているが、今後もこうした流れは加速するだろう。

[渡邊宏,ITmedia]

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