OM-D譲りの高画質を手のひらに 「OLYMPUS PEN mini E-PM2」 | 遊悠デジカメ&ビデオ

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"「OLYMPUS PEN mini E-PM2」コンパクトで比較的フラットなデザイン" オリンパスの「PEN」シリーズは最上位機種の「OLYMPUS PEN」、中位機種の「OLYMPUS PEN Lite」、そしてこの「OLYMPUS PEN mini」という構成で、今回紹介する「OLYMPUS PEN mini E-PM2」はより小さく、より少ないボタンで、より手軽に撮影するエントリー向けモデルといった位置づけになる。



【「OLYMPUS PEN mini E-PM2」 の詳細画像、作例集】

 本体サイズは109.8(幅)× 64.2(高さ)× 33.8(奥行き)ミリ、約269グラムで、前モデル「OLYMPUS PEN mini E-PM1」とほとんど同じサイズ。同時に発表された上位機「E-PL5」の110.5× 63.7× 38.2ミリ、約325グラムよりやや薄く軽い。最上位機「E-P3」は122×69.1×34.3ミリ、約369グラムなので、一回り小さいぐらいの感じとなる。

 前モデルとサイズはほぼ変わらないものの、新たに前面にグリップが設けられたのは大きな変更点となる。あるとないとでは持ちやすさが大違いなので、これは改善と受け取っていいだろう。背面にも親指が当たる部分にラバーが設置され、滑りにくくなった。グリップは小さく最小限だが、ホールドのしやすさは明らかに向上している。

 E-PM2はシリーズの中ではボディに凹凸が少なく、コンパクトでより気軽に使えることを狙っている。背面のボタンは、液晶右側に円形のコントロールダイヤルと中央のOKボタン、INFO、MENU、ムービーボタン、液晶左上に再生ボタンと消去ボタンを搭載。本体上部には電源ボタン、シャッターボタン、LIVE GUIDE(Fn)ボタンとなる。

 背面ディスプレイは3型(46万画素)液晶で、前モデルでは非対応だったタッチパネル操作に対応した。画面の大きさと解像度はともに平均的だが、使用に際してまったく問題はない。このクラスとしては一般的といえる。なお、カラーバリエーションは前モデルの6色から4色に減っている。ブラック、シルバー、ホワイト、レッドとなり、ピンクやパープル、ブラウンというインパクトのあるカラーリングはなくなってしまった。

●タッチパネルで操作性が向上

 UI部分の進化としては、やはりタッチパネルに対応した点が大きい。PEN miniシリーズでは「ストライプスクリーン」と呼ばれるインタフェースを採用しており、MENUボタンを押すと縦のストライプで項目が並び、ダイヤルや十字キーで項目を移動し、選択する、という流れになる。

 UI自体は特に迷うことなく、分かりやすいのだが、ダイレクト性がない。ダイヤルでも十字キーでも動作が同じで、十字キーで左右、ダイヤルで上下といったような動作が分けられていたら、より素早い選択ができたようにも思う。しかし、今回は、タッチパネルを利用できるのが大きな違いだ。

 画面にタッチするだけで操作できるため、ストライプスクリーンがより効果的になった。もともとスペースを広く使ったUIなので、指でのタッチも誤操作がなく、やりやすい。それでありながら、画面の離れた場所もいちいちボタンを何度も押さなくても素早く選択できる。

 画面に一度タッチすると選択、長押しするとカーソル移動という挙動も気が利いている。押し間違えてしまっても指を動かさなければ選択されず、改めてやり直せるからだ。指で画面に触れてそのまま滑らせれば、カーソルを移動させるのと同じ動作になり、選択したい場所で指を離し、もう一度タッチするか、OKボタンを押して選択、という動作も可能だ。右手でボタン、左手で画面に触れて操作するという使い分けもできる。

 撮影中にストライプスクリーンを呼び出す場合は、MENUボタンを押すか、画面左下のモードアイコンをタッチする。これも位置的には、右手ではボタン、左手ではアイコンをタッチするという使い分けができる。

 より詳細な設定はストライプスクリーンのSETUPを選択する。この画面はほかのPENシリーズやOM-Dと同じデザインで、ここではタッチ操作はできない。この辺りはちぐはぐにも感じるが、利用頻度の高い操作はタッチパネル、詳細設定はダイヤルとボタンという判断なのだろう。

 いずれにしても、タッチ操作に対応したことで、ストライプスクリーンはさらに使いやすくなっている。最新スマートフォンのレベルとはいわないが、タッチパネルの反応も良く、動作は快適だ。

 タッチ操作は撮影時にも有効。タッチシャッター、タッチAFに対応し、画面に触れるだけでその場所にAFをあわせてシャッターを切ることができるようになった。画面上のタッチアイコンに触れれば、タッチシャッター、タッチAF、タッチ操作無効を切り替えられるのもいい。

 タッチシャッターやタッチAFは、こうしたコンパクトなカメラに向いている。指でタッチする時には両手でカメラの保持ができなくなるため、軽いボディでないとブレやすくなるためだ。ボディが薄いのでスマートフォンのように本体を握って、画面に親指で触れてシャッターを切る、という方法でも使いやすい。

 再生時も、サムネイル画面から画像をタッチで選べるので画像を選択しやすい。1枚表示の状態で画面に一度タッチすると、拡大/縮小バーとサムネイルアイコンが表示され、画像の拡大やサムネイル表示もタッチ操作で行える。

 スマートフォンのような2本指での操作には非対応だが、拡大再生時に指で画像の再生位置を移動させることはできる。1枚表示の状態で左右にフリックすると、画像を切り替えることもできるが、反応はやや鈍い。タッチパネル自体の反応は悪くないだけに、惜しいところではある。

●OM-D譲りの画質と簡単撮影

 オリンパスの製品紹介ページで「OM-D画質」をうたっているとおり、OM-Dと同じ有効画素数1605万画素Live MOSセンサーと画像処理エンジンTruePic VIを搭載しており、ISO25600まで対応する低ノイズ化、ダイナミックレンジの向上、高い解像感などを実現している。実際、画質は同じレンズであればOM-Dと同等といっていい。

 ただOM-Dと異なり、オート撮影の「iAUTO」を主として利用するタイプのカメラだろう。iAUTOでは、十字キーから外部フラッシュ、連写・セルフタイマー、AFエリア選択が利用できる。十字キーに割り当てられているとは言え、iAUTOでAFエリア選択が必要かどうかは疑問があるが、とにかく一般的な設定はできない。

 しかし、従来通り「ライブガイド」を搭載しており、「色の鮮やかさを変える」「色合いを変える」「明るさを変える」「背景をぼかす」「動きを表現する」という6項目から選び、上下にバーを動かすだけで露出補正や絞り、シャッタースピードといった設定を変更できる。

 操作としては、上部の「LIVE GUIDE」ボタンかOKボタンを押すとガイドが表示され、上下キー(またはダイヤル)で項目選択、OKボタンで決定し、上下キー(またはダイヤル)でバーを上下させて設定を変更する形だが、これもタッチパネルが使える。画面右端のタブアイコンをタッチするとガイドが表示されるので、項目をタッチして決定。バーをタッチして指を上下に動かすと設定が変更できる。

 アートフィルターは従来のものに加え、暗部を削除して水彩画のような雰囲気にする「ウォーターカラー」、モノクロ画像の色調を変えたりコントラスト特性を変えたりする「モノクロエフェクト」が追加された。フィルター数は12種類。一度の撮影で複数のアートフィルター画像を生成できるアートフィルターブラケット機能も搭載する。

 AFでは「スモールAFターゲット」が便利。通常よりもAF枠が小さく、よりピンポイントでAFが可能になる機能で、十字キーのAF枠選択からINFOボタンを押すことで設定が可能。OM-Dにもない機能で、より新しい製品となるE-PM2のメリットの1つだ。

 AF速度も十分に高速。これは既存のデジタル一眼レフカメラに使われている位相差AFに比べても十分に速く、OM-Dとも同等レベル。低コントラスト時や点光源などに引きずられてピントが合わない場面もあるが、暗所でも比較的高速にピント合わせができ、通常の用途ではAFにストレスを感じることはないだろう。

●カスタマイズ機能も充実

 前述の通り、MENU内のSETUPからカメラの各種設定にアクセスできるが、標準では設定できる項目は多くない。最近のPENやOM-Dでは隠しメニューがあり、「セットアップメニュー」を「カスタムメニュー」に変更することで、設定項目を増やすことができる。これは初心者から設定を隠しつつ、上級者では詳細なカスタマイズができるという点でとてもいい。

 設定できる項目は多岐にわたるが、カスタマイズという点では「ボタン機能」や「ダイヤル機能」、「ダイヤルロック」あたりの設定はそれぞれ設定しておくと良さそうである。

 機能割り当てについては、「LIVE GUIDE」ボタンや「ムービー」ボタン、十字キー左と下といった場所の割り当てを変更できる。普段ライブガイドを使わないなら、LIVE GUIDEボタンにホワイトバランスやISO感度、HDRブラケット、マイセット撮影などを割り当てることができる。ライブガイドは、iAUTO時はOKボタンや画面タッチから呼び出せるので、カスタマイズしても問題はない。動画はビデオカメラを使う、動画は撮らない、という人であれば、ムービーボタンは一等地にあるボタンなので、よく使う機能を割り当てるといいだろう。

 そのほか、フルHD動画撮影、秒間約8コマの連写、瞳検出AF、ライブバルブ撮影、ライブタイム撮影、カメラ内RAW編集など、機能は充実している。

 PEN miniはコンパクトデジカメのように使えることを目指したミラーレスカメラで、E-PM2ではタッチパネルをサポートしたことで、ストライプスクリーンのUIがさらに生きて使いやすさが向上した。基本スペックも「OM-D」並みの高画質や高速AFを実現しており、カメラの基本機能も上位機種に引けを取らない。特にコンパクトさやできるだけ簡単な操作を求めている場合は、有力な選択肢となるだろう。

[小山安博,ITmedia]

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