悲しい夜もあれば、楽しい夜もまれにだが、ある。
その比率は悲しい夜が多い、といったところが正直なのだが、
今夜はあえて言葉にすれば「悲しくならない夜」だった。

悲しくならずに済んだことに感謝。

今夜、悲しくならずに済ませてくれた相手と別れて、
帰りの地下鉄の中で何度も繰り返して聴いた曲は、
それほど深く傾倒しているわけではないのだが、
よしだたくろうの「流星」

たくさんの人との出会いに恵まれ、
自分は決して一人ではないと解っていても、
絶望に苛まれる夜が来る。

けれど、だから、明日もまた、
悩みなど微塵もない顔をして、
少しでも悲しみから遠ざかる時間を生きなければ、
自分は自分としてそこにはいられない。

ほろ酔い・・・いやずいぶん飲んだか。

嫌いな深夜の地下鉄の中で、
酒の勢いに負けて聴く「流星」が、
自分にとって「励まし」なのか、「応援」なのか、
あるいは単なる悲しみの「同調」なのか、
それが何だか解らないながらも、
何度も何度も巻戻しボタンを押していた自分がいた。