あんなギリシャに援助してきたバカなドイツよりもっとバカな日本 | 安濃爾鱒のノート

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これは web log ではありません。
なんというか、私の「ノート」です。

 連日のギリシャの債務問題のニュースに接する度に、多くの日本人は、
   ギリシャも酷いが、
   そんなギリシャに対し、
    《 穴の開いたバケツに水を注ぎ込むような援助 》
   を続けてきたドイツもバカじゃないの
と思っている人が増えてきているように思うのだが、そういう日本も、実は、ドイツのことをバカにできるようなお利巧さんとは程遠いのではないか。

 EUがギリシャに巨額の援助し続けてきたように、日本も中国に巨額の援助をしてきた。

 ドイツをはじめとするEUの大国があんなグータラで我儘勝手すぎるギリシャに援助を続けてきた背景には、欧州のインテリの指導者たちのギリシャ文明への憧れやコンプレックス(:Inferiority complex) がある、と、言われているが、日本が中国に長年中国に援助してきたのも、その背景に 日本の古いインテリの指導者たちの中国文明への憧れやコンプレックス(:Inferiority complex) があるのだろう。
 ヨーロッパの指導者たちのは演説に古代ギリシャの誰々がナントカカントカ言ったとかいう話の類が挿入されるのはよくある話だし、今朝の日経新聞には、バイエルン王国(Königreich Bayern)のルートヴィヒ・カール・アウグスト国王(Ludwig Karl August、「ルートヴィヒ一世」とも)が古代ギリシャに対する憧れから自国や近代のギリシャに対して行ったイタイことの数々が載っている。
 昔の日本では、勉強とは四書五経をよく読んで出来れば丸暗記することに他ならず、 四書五経の中の有名なフレーズをさっと言えることが知的であることと見做される行為の代表であった。
 深田祐介氏のエッセイに、中国旅行を担当する日本人のツアーコンダクターたちが、日本人の年寄たちの中国文化への盲信狂信ぶりにうんざりする話があったが、現在50代の私は、それを読みながら、中国旅行担当ツアコンさんと話したことはないのに、『判るワカル!』と思った。私と同世代か、それより上の世代の人は、皆、同様に思ったのではないか。
 今の日本の若い人なら、[ 中国文明へのコンプレックス(:Inferiority complex)] と言えば、日本や中国へのコンプレックス(:Inferiority complex)から 奇怪な発言・行動を続ける例の迷惑な隣国の方を思い浮かべるかもしれないが、我々が若い頃は、中国文明に盲信する老人が結構居たものであった。しかもそういう人たちは 大体、自称教養人、中には、本当に結構本格的な教養人もいた。そういう人たちの中から政治家が出て、中国にじゃぶじゃぶ援助をし続けていたのである。

 ギリシャも中国も、援助してもらっておいて、援助してくれた側に全然感謝してないのは同じだが、中国は、日本が自分の側の勝手な要望を受け入れないとすぐに反日デモ反日暴動を起こし、日本企業や日本人留学生を襲撃し、日本の駐中領事の車を破壊したりするが、ギリシャは、ドイツが緊縮財政を要求したという本当にあったことに対する抗議デモがあっただけで、ドイツ人観光客が襲撃されたとか、ドイツの外交官の車が破壊されたなんてことは起きていない。

 最近になって中国は援助する側、中国が貧しい国に援助をするようになったが、その際には、中国が援助して出来たものには、それが中国の援助によるものであることを示すものがデカデカと掲示されているが、日本の援助で中国に作られたものには、そういうものが無い。一切無い。だから、一般の中国人は誰も日本からの援助の事実は知らない。ギリシャ人は、ドイツから巨額の援助を受けてきた事くらいは知っているが、中国人は、日本から巨額の援助を受けてきたこと自体を知らない。当然、感謝なんかしていない。
ただ反日デモ・反日暴動を繰り返すだけである。

 中国は、長年 日本の援助で 中国国内のインフラ整備をしてきた。
 本来、自国内のインフラ整備は、自分の金でやるべきなのに、中国は、それを日本の金でやって、それで浮かせた金を使って軍備を増強し、日本に照準を合わせた核弾頭搭載弾道ミサイルを沢山作ってきたのである。
 日本は、日本の金で、中国に日本を攻撃する大量の核ミサイル群を整備させてきたのも同然なのである。

 ギリシャは、ドイツの援助で、ドイツを攻撃する準備などはしていない。

 ギリシャに巨額の援助をしてきたドイツと、
 中国に巨額の援助をしてきた日本、
 よりバカなのは一体どっちだ?