統計検定2級合格への道(20年ぶりの数学) | デジタル世界に生きるメモ

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先日、統計検定2級に合格しました。世にはすでに文系の方の合格奮闘記が多々あり、私よりもしっかりとした分析がなされているかとは思いますが、事例はいくつあっても良いと思い、奮闘記を書いてみようと思いました。

 

【スペック】

まず私の元々のスペックです。

高校2年から文理にコースが分かれ、そこから文系の道を歩んでいます。およそ20年ぶりに数学に手を出したアラフォーです。高校数学は途中から授業がなくなり、微分積分もやっておりません。最近会社の人との会話で、文系でも微分積分やっている人が割といることに気づきました。実際はどうなのでしょう。

現在の仕事は文系の極みで管理部門系事務職種です。総務・法務・労務・人事・広報など、このうちのどこかに当てはまると思っていただければよいかと。仕事で統計は求められておりません。ただ、知っていたらもっとちゃんとしたことが言えるのではないか?というのがきっかけでもあります。

 

【統計検定について】

認定: 日本統計学会

後援: 総務省、文部科学省、経済産業省、内閣府、厚生労働省

等級: 1級~3級

レベル: 2級は大学1~2年生の基礎理解のレベル受験者:年7000人ほど(公式サイト参照)

合格ライン: 60点以上で合格

合格率: 2級は40%程度

 

【学習スタイル】

独学です。後述するWebサイトと参考書と問題集をもとに、一人自宅でコツコツ取り組みました。

 

【学習期間】

とぎれとぎれで1年くらい勉強していました。

1月:目標を立てる。6月に受験しようと思って計画を立てました。統計Webという最高に役に立つサイトを見て、頑張れる気でいました。

2月:仕事が忙しい時期に差し掛かり、Σという記号や∫という記号に追いつけなくなる。リスケしたスケジュールに手が付けられず、さらにリスケという情けない状況。このころは昼休みに統計Web見たりしていたものの、週に1~4時間くらいの学習。

3月~6月:目的を見失い空白

7月~8月:このままではいけないと再始動。ただし、週に2時間程度しかできていない。この時期はどちらかというと微分積分などの高校数学を学習していた。

9月:とりあえずこのままではいけないので、不合格前提で受験を申し込み。10月頭に受験を設定し、締め切りがあることで頑張る自分を引き出そうとする。

10月:前々日まで何も変わらない日々だったことに愕然とし、残り2日で10時間くらい詰め込む。結果は42%の得点率で不合格。ただ、受験したおかげで攻略イメージがつかめ始めた気がする。12月末に再受験を設定。

11月:図書館でいろいろな統計の本をあさって斜め読みすると同時に、統計検定の範囲をつかむ。自分が何をわかっていて、何がわからないかがわかる。野球でたとえるならば、ボーク、エンタイトルツーベース、ゲッツーなどの単語がそれぞれ投球、攻撃、守備に関することだとわかるのと同じように、確率密度関数、ポアソン分布、信頼区間(1-β)、χ二乗検定などの単語がどのジャンルの話か、わかるようになった。なので、ここから過去問をスタートして、わからなければWebサイトや参考書(「コア・テキスト統計学」が役立った)に戻る、という繰り返しが始められた。

12月:それでも過去問も初見で全く分からない問題も多く、1日で1問しか進まないような日々を過ごしつつ、あと1週間という土曜日にようやく開花。わからなくてもコツコツ調べたりを繰り返したおかげでシナプスがつながり始めた。このころも週に2~4時間程度。ラスト1週間は仕事も落ち着いていたため、毎日2~3時間の学習に充てられた。最終週だけで20時間くらい勉強したと思う。

 

【要点】

過去問をやっておいてよかったというのが正直なところ。類似する問題や既視感のある問題が多く出た(CBT形式だからか)。

統計検定2級にはどうやっても難しい問題もまざると他の方の合格体験記で聞いたので、それにくじけないためにも知ってる問題があるのは気持ちの余裕が持ててよいと思う。

どんな試験でも同じだが、よく問題を読み、わかっているはずのことを確実に仕留めるためにも過去問は役に立った。

 

【参考】

Webサイト

・統計Web https://bellcurve.jp/statistics/

→事例や計算がシンプルなものを挙げてくれているので初学者に分かりやすい。ただ、私のスペックで読むと途中から急にわからなくなるのも事実。わからなくても焦らない。いつかわかる。戻ってくるべき場所として一番よい。

 

・アタリマエ! https://atarimae.biz/

→統計Web以外でよく検索に引っかかったのがこのサイト。まとめ図解はこちらのほうがわかりやすい。統計Webでもう一歩届かなかった理解はここで補足できる。 

 

・高校数学の美しい物語 https://mathtrain.jp/

→数学的知識を補填するためにこちらを大いに活用した。微分積分をやりなおしたい方はどうぞ。

 

・あぱーブログ https://blog.apar.jp/data-analysis/

→このサイトにもよく検索で引っかかった。一つの解釈でわからないときにはここも実に頼りになった。

 

・コアテキスト統計学

 

→統計Webがこの本を参照しているようだったので、メインテキストとした。統計Webの情報量を多くしたような本。ファイナンスでの応用例なども充実している。

 

・日本統計学会公式認定 統計検定2級 公式問題集

 

 

→この本がなかったら終わってた。私が購入したのは2014年~2016年。年2回分、計6回分の試験が掲載されていて、3つやればよいかと思っていたが、最終的に全部手を付けた。やっておいてよかった。

 

・マンガでわかる統計入門 中学数学で理解できる!

 

 

→停滞していた期間に読破。統計検定2級の中でも簡単な部分(確率など)の理解を強固にするのに役立った。

 

・統計学の図鑑

 

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→図解でわかりやすく書かれている。著者はほかにも多くの統計関連の本を出版しているが、これが一番わかりやすいと思った。文章や計算式だけでうんざりしたときに読むと良い。イメージでとらえられる。